誰でもTOEIC800点を確実に取りにいく究極の勉強法を紹介する。先日、TOEIC730点を最短で目指す「最短でTOEIC730点を取るシンプルな勉強法」の記事を書いたが、今回は目標スコアを800点以上にあげた発展版だ。
今でこそ僕は英語を使って商談やプレゼンができるようになったが、そもそもこんな記事を書いている僕はもともと英語ができるわけではなかった。英語の英才教育を受けていたわけでもなく、高校まで海外に住んでいたわけでもなかった。
それでも、漠然とした”海外への憧れ”と、逆に”英語が使えないことの焦り”を持っていたため、英語ができないながらも独学で様々な勉強法を試してきた。紆余曲折しながらも、その過程で身につけてきたTOEICの勉強法が、今回紹介するものだ。
さて、TOEIC800点のすごさは、企業でいえば「海外赴任の候補者に入るレベル」に当たる。つまり、TOEIC800点を超えることができれば、キャリアの幅が大きく広がるということだ。
これから就活を控える大学生にしても、ステップアップを目指す社会人にしても、TOEIC800点を取っておくに越したことはない。
持論だが、TOEIC800点は誰でも取ることができる。時期の差はあるにしろ、努力を継続する思いを持ち、実際に行動し続けることで、遅かれ早かれTOEIC800点は超えることができる。
目次
TOEIC800点のレベルやすごさ
まずはじめに、TOEIC800点のレベルやすごさについて簡単にご紹介したい。
TOEIC800点のレベル感
まずTOEIC800点のレベルだが、リーディング、リスニングでの具体的なレベル感については「レベル別評価の一覧表| TOEIC公式サイト」に記載されているが、わかりやすくまとめると、
- リーディング:短文も長文も概ね問題なく読めるが、知らない単語や文法が出てきたときのみ、わからない部分が出てくる
- リスニング:多少聞き取れない言葉があっても、文章の意味を繋がりから推測できる。だが、広い範囲に渡って情報を関連付けて推測はできず、また難しい語彙は聞き取れないことが多い
TOEICリーディング400点、リスニング400点で合計800点の場合のレベル感はこんなイメージである。
つまり「英語を普通に読んだり、聞き取ることは十分できるものの、内容が複雑になるとうまくいかなくなるレベル」が、TOEIC800点だ。
✔︎ 英語を普通に読んだり、聞き取ることは十分できるものの、内容が複雑になるとうまくいかなくなるレベル
TOEIC800点以上の割合は「上位約13%」
次に、実際にTOEICで800点以上のスコアをとっている人の割合だが、これについてはTOEIC公式サイトで公開されており、以下図の通り、直近だと「上位13.1%」となっている。
- TOEIC800点以上の割合:上位13.1%(10人いたら1〜2番目の位置)
800点の記載はないのだが、TOEICスコア795点以上で上位13.1%となっている(=TOEIC795点に満たない方で86.9%という記載になっている)
つまり、TOEICで800点以上を取れれば、英語学習者の中でも「トップ約10%」までいけるということ。
10人いれば1番か2番目くらいなので、TOEIC800点は、すごさとしてもなかなか上級者レベルまで到達できていると言える。TOEIC800点は「英語力をアピールするなら十分なレベル」と言えよう。
✔︎ TOEIC800点以上の割合:上位13.1%(10人いたら1〜2番目の位置)
✔︎ 英語力をアピールするなら十分なレベルと言える
TOEIC800点を偏差値や大学レベルで表すと?
最新のTOEICテストでは、平均点は595.8点となっている。一般的に、平均点が偏差値50となるため「偏差値50=TOEIC595.8点」と考えて良いだろう。
TOEIC800点の偏差値は「63」
大学受験やTOEIC試験など、どんな分野の偏差値も「(個人のスコア-平均スコア)÷標準偏差×10+50」の計算式で算出できる。
ではTOEIC800点はどの程度の偏差値になるか?計算は省略するが、最新TOEICスコアから計算すると、ざっくり「偏差値63」がTOEIC800点の偏差値だ。偏差値63をそのまま大学入試に換算するなら、MARCHレベルと言えるだろう。
TOEIC800点が平均スコアの大学は?
TOEIC800点というと、東京大学や一橋大学、東京外語大学や上智大学などの学生の平均点だ。
例えば、2020年3月時点に東京大学がまとめた大学教育の達成度調査報告書 | 東京大学によると、東大生のTOEICスコアの分布は次の通りだ。
- 0〜224点:0%
- 225〜545点:0.6%
- 550〜665点:5.3%
- 670〜780点:24.0%
- 785〜865点:33.7%
- 870〜945点:24.2%
- 945〜990点:11.9%
このように、東大生となると、平均点はTOEIC800点台を超えてくる。
TOEIC800点を取っていると、東大生の中でも10人入れば4〜6位くらいの順位のため、大学生ならかなり誇って良い点数と言えるだろう。
TOEIC800点の転職・就活市場における企業からの評価
「TOEIC800点を超えたら、人生においてどんなメリットや価値があるの?」
この質問に答えるなら、人生において一番のメリットや価値は「就活」「転職」「昇進・昇格」などの仕事面で有利になることだ。
- 仕事で有利になること(就職・転職・昇進・昇格など)
では、実際にどのくらいのスコアがあると有利になるのか?
これについては、TOEICを運営する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が、TOEICを利用した2,442社の会社・団体に対して行った調査「英語活用実態調査」に「このくらいのTOEICスコアを基準に見ていますよ」という数値が実際に出ているので、引用しながらわかりやすく紹介したい。
以下3つに分けて紹介する。
- TOEIC800点の就活市場の評価(大学生向け)
- TOEIC800点の転職市場の評価(社会人向け)
- TOEIC800点の昇進・昇格の評価(社会人向け)
①【大学生向け】TOEIC800点の就活市場での企業の評価
【大学生の就活】 要件・参考とするスコア平均 | 545点 |
大学生の場合、545点のスコアを取っていると、就活において企業側の設定している基準をクリアできる。
つまり、TOEIC800点を取っていれば、大学生の就活なら「かなり良い評価」をもらえるだろう。
就活無双となると900点以上は欲しいところだが、800点を超えたらかなり大きな武器になる。
✔︎ 大学生の就活で求められるスコアは545点→TOEIC800点を取れば、大学生の就活はかなり良い評価をもらえる
②【社会人向け】TOEIC800点の転職市場での企業の企業の評価
【社会人の中途採用】 要件・参考とするスコア平均 | 620点 |
社会人の中途採用(転職)の場合、大学生よりは少し上がり、TOEIC620点が基準となる。
社会人の転職の場合も、TOEIC800点を取っていれば、企業の求める基準は大きく超えているので、「転職も十分有利」になるだろう。
✔︎ 社会人の転職で求められるスコアは620点→TOEIC800点を取れば、社会人の転職も十分有利になる
③【社会人向け】TOEIC800点の昇進・昇格での評価
要件・参考とするスコア平均 | 係長・主任:515点 課長:530点 部長:565点 役員:600点 |
また社会人が今の会社で「昇進・昇格」を目指す場合、概ね515点〜600点が基準となる。
TOEIC800点を取っていれば、昇進・昇格でマイナスになることはほぼなく、むしろプラスに働くことが多いだろう。
✔︎ 社会人の昇進・昇格で求められるスコアは515〜600点→TOEIC800点を取れば、社会人の昇進・昇格でマイナスになることはほぼなく、むしろプラスに働く
大学生・社会人のTOEIC800点の評価まとめ
このように、大学生・社会人どちらであっても、企業から求められるTOEICスコアは500〜600点前後であり、TOEIC800点を取っていれば、就活や転職、昇進や昇格に有利になると言える。
ちなみに冒頭でも述べたが、TOEIC800点は「海外駐在員として赴任できるレベル」である。それだけ高い点数ということだ。
僕もTOEICで800点を取った後に転職活動をしたことがあるが、TOEIC800点を取るまでは通らなかったであろう大手グローバル企業の選考に通ったりなど、TOEIC800点を取ったことによる確かな効果を実感できた。
また、僕は現在「転職支援」の仕事もしているが、TOEIC800点を持っている候補者に対しては「この人は英語ができる人材」と見ている採用担当が実際に多かった。
このように、多くの企業にとって、TOEIC800点は「転職・就職・仕事で有利に働くスコア」と言えるだろう。
履歴書に書けるのは何点から?【TOEIC600点を目安にしよう】
ちなみに、TOEICスコアを「履歴書」に書きたい場合、「TOEIC600点」から履歴書に書いても良いレベル感となる。
600点だと、グローバル企業への転職となるとまだ弱いが、一般的な日本企業でいえば、前述した統計の通り、600点あれば一般的な水準平均なので、転職時において評価につながる可能性が出てくる。
また学生の場合は、求められる水準が低いので、600点を取れれば履歴書に書いた方がメリットが大きいだろう。
✔︎ 履歴書にはTOEIC600点を超えてから記載しよう
なお、厳密に言うと、TOEICスコアが有利になりやすい企業とそうでない企業があるので、事前に把握しておくとよい。これについては長くなるので「TOEICが転職で有利になる企業とならない企業の違い」を時間がある際に目を通しておくことをおすすめする。
簡単だが、以上がTOEIC800点のレベル感や転職における評価だ。
TOEIC800点を確実に取る戦略【必要な正答率と勉強時間】
TOEIC800点を確実に狙うための勉強法に入っていく前に、まずは戦略を立てよう。戦略無しでは、目標を叶えることはできない。
ここで決めるべきは以下の2つだ。
- TOEIC800点を取るための「正答率」はどうするか?
- TOEIC800点を取るために「勉強時間」はどれだけ確保するか?
戦略1: TOEIC800点を取るための正答率を定めよ(リーディング・リスニングそれぞれで)
ご存知の通り、TOEICにはリスニングパートとリーディングパートの2つが存在する。
TOEICで800点を取るためには、例えば以下のような正答率が必要だ。
- リスニング:78問/100問
- リーディング:79問/100問
→これで合計約800点となる。
TOEICは毎回点数の採点方法が異なるが、上記の正答率を最低満たすことができれば、800点を超えることが可能だ。
ここで、最短でTOEIC730点を取るシンプルな勉強法【実践的英語力とTOEIC高得点の二兎を追う学習法】の記事内容を思い出して欲しい(読んでない人は先に読んで欲しい)。
730点を取るための方法として、まずは「リスニング」にとにかく注力すべきだと話をした。その理由は「リスニングに注力をした方が、現実世界で活きる英語力が身につく」からだった。
その内容に基づくと、TOEIC730点レベルをクリアし、800点を目指しているあなたの正答率はこうであるべきだ。
- リスニング:85問以上/100問
- リーディング:◯問/100問
→リスニングに比重を置くことがおすすめ(理由:リスニングをやっておくと、現実世界で使える英語力も伸びやすいから)
最低でもリスニングで85問は取りにいこう。できれば90問取るのが望ましい。それが達成できれば、TOEIC800点は次の正答率で成し遂げることができる。
- リスニング:85問以上/100問
- リーディング:72問/100問
→この正答率を目指すことが最もおすすめ
結論として、リスニングで85問以上、リーディングで最低72問の正解率を目指そう。
これがあなたにとっての目標となる。前回の話に通ずるが、これこそ実用的な英語力を磨きながらも、TOEIC800点を超える戦略だ。
戦略2: TOEIC800点に必要な勉強時間を定めよ
次に、TOEIC800点を取るためにどれだけの「勉強時間」を確保すれば良いか戦略を立てよう。
TOEICの点数に応じた勉強時間の目安情報は多数存在するが、ここではTOEICの専門の講師として活躍をされているTEX加藤氏による統計から考えていきたい。
多数のTOEIC指導をこなしてきた加藤氏によると、TOEICで100点をあげるために必要な勉強時間について次のように述べている。
TOEICの魅力は、勉強すれば確実にスコアが伸びることにあると思います。一夜漬けでは、英語力がない段階で高得点は取ることは難しいですが、勉強すれば確実にスコアが上がります。私の指導経験では、毎日3時間勉強すると、3カ月間で約100点スコアがアップするという結果がでました。つまり、200~300時間勉強で100点もアップすることができるのです。
TOEIC100点UP=200〜300時間の学習時間が必要
このように、TOEIC100点アップさせるために必要な時間は「200〜300時間」となる。
- TOEIC100点アップに必要な勉強時間:200〜300時間
TOEIC800点に必要な勉強時間
現在保有しているTOEICスコアと、必要な勉強時間をまとめると次の通りだ。
現状のTOEICスコア | 必要な勉強時間 |
200点の場合 | 1,200〜1,800時間 |
300点の場合 | 1,000〜1,500時間 |
400点の場合 | 800〜1,200時間 |
500点の場合 | 600〜900時間 |
600点の場合 | 400〜600時間 |
700点の場合 | 200〜300時間 |
さて、あなたはいつまでにTOEICで800点を達成したいか、逆算思考で考えよう。
もしいまあなたが500点で、1年後に800点を達成したいなら、1日に必要な勉強時間は「1.64時間〜2.46時間」となる。
TEX加藤氏も言っているように、TOEICの点数はやれば誰でも上がる。やるかやらないかの違いであり、逆算して1日単位に落とし込むと、無理な勉強時間ではないだろう。
1日の勉強時間から考えるTOEIC800点に必要な年月
逆に1日に取れる勉強時間から、TOEIC800点取得に必要な年月を考えてみよう。
例えばあなたが「1日2時間」または「1日3時間」勉強する場合、TOEIC800点に到達する年月は次の通りだ。
現状のTOEICスコア | 必要な日数(1日2時間の勉強) | 必要な日数(1日3時間の勉強) |
200点の場合 | 19ヶ月〜28ヶ月 | 13ヶ月〜19ヶ月 |
300点の場合 | 15ヶ月〜24ヶ月 | 11ヶ月〜16ヶ月 |
400点の場合 | 13ヶ月〜19ヶ月 | 8ヶ月〜13ヶ月 |
500点の場合 | 10ヶ月〜14ヶ月 | 6ヶ月〜10ヶ月 |
600点の場合 | 6ヶ月〜10ヶ月 | 4ヶ月〜6ヶ月 |
700点の場合 | 3ヶ月〜5ヶ月 | 2ヶ月〜3ヶ月 |
現状のTOEICスコアによるが、700点ほどを取っている方であれば、1日2時間の勉強でも2ヶ月程度で800点は取れる。
もちろん、1日の勉強時間を4時間、5時間ともっと増やして行けば、TOEIC500〜600点台の人が、2〜3ヶ月、早ければ1ヶ月でTOEIC800点を超えることも可能だ。
忙しい社会人だとしても、朝の1時間弱と通勤の時間を有効活用すれば十分確保できる時間だ。休日にまとめて勉強するのも良いだろう。
TOEIC800点に必要な勉強時間は目安に過ぎない【短縮できる】
「こんなに勉強できない…」と思った方もご安心を。なぜなら、勉強時間はあくまで「目安」に過ぎないからだ。
特に、良い教材・勉強法を知り、学習していけば、必要な勉強時間を大きく短縮することは十分可能だ。
✔︎ TOEIC800点取得に必要な勉強時間は、良い教材・勉強を知ることで短縮できる
一方で、良くない教材・勉強法を使ってしまうと、逆にもっと時間がかかることもあるので注意しよう。
でも安心してほしい。これから紹介する勉強法なら、必要な勉強時間を短縮し、短期間でTOEIC800点も目指せるはずだ。
以上がTOEIC800点を取るための戦略だ。
TOEIC800点を取る勉強法:リーディングパート対策
戦略を立てたところで、実際にTOEIC800点を取るための勉強方法に入っていく。まずはリーディングパートに対する対策からだ。
ここから文法や単語など、目的別おすすめ本や勉強法を紹介するが、手軽にまとめてTOEIC800点のインプットをしたい場合は、スタディサプリENGLISH TOEIC対策コースをおすすめする。
スタディサプリはコレ一つでTOEIC800点の学習が完結するアプリだ。リクルートが運営しているサービスであり、累計632万ダウンロード*を突破している人気アプリである。
本をそれぞれ購入して勉強するのは、効果はあるが手間もかかる。その点アプリ一つで学べるスタディサプリでも、TOEIC800点は十分目指せる。
7日間*は無料お試し体験ができるようなので、手軽にTOEIC800点の勉強がしたいなら、無料で使ってみると良いと思う。もし継続で使いたければ、月額3,278円で利用できるので、本を何冊も買うより安く済むだろう。
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*上記DL数は、2022年12月31日時点、日常英会話コース、新日常英会話コース、ビジネス英語コース、TOEIC®L&RTEST対策コースの累計DL数
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ここからは、目的別に合わせた本を購入し、学習していくTOEIC勉強方法を一つずつ解説していく。
1. 洋書の多読をする
TOEICのリーディングパートはとにかく時間がない。ゆっくり文章を読んでいるとあっという間に試験は終わってしまう。早く、かつ正確に英文を読む実力や癖をつけるために、洋書の多読をおすすめする。洋書の多読でポイントは次の通りだ。
- 内容が難しくないものを選ぶ
- 自分の興味がある本を読む
- わからない単語はどんどん飛ばしてとにかく読む
1. 内容が難しくないものを選ぶ
本選びは重要だ。ポイントとしては、内容が難しくないものを選ぶと良い。
洋書の多読をする目的は「英文を素早く読み、理解する頭の構造を作る」ためにやるので、読むたびにいちいち立ち止まってしまうのは目的に反する。
比較的易しい洋書を意図的に選ぶことが、洋書の多読を効率化させるコツだ。
2. 自分の興味がある本を選ぶ
本は自分の興味がある分野を選ぶことだ。
- 英語の勉強の基本は「楽しんでやること」であり
- 決して「苦しんでやること」ではない。
どうせ英語に触れるなら、自分の興味がある本を読んだ方が内容とともに単語や例文も覚えるし、理論的に考えても効率的である。
3. わからない単語はどんどん飛ばしてとにかく読む
洋書に載っている単語は覚えなくて良い。普段使わない単語も多いし、TOEICに限っていえば頻出頻度は相当低い。
効率的に単語を覚えるならTOEIC用の単語帳で集中的に覚えれば済む話だ。
繰り返すが、洋書を多読する目的は「英文を素早く読み、理解する頭の構造を作る」ためにやるのだ。そのためには単語をとばしても理解できるよう、前後の文章から推測する癖や意識を持とう。
☆自分のレベルにあった洋書の選び方
自分のレベルにあった洋書の選び方だが、Lexile指数に応じて選ぶと良い。
- Lexile指数:アメリカのMetaMetrics社が開発した「読解力」と「文章の難易度」を示す指標
世界165カ国以上で用いられている指標であり、洋書にはLexile指数がレベルに応じて設けられているので、その数値を参考にすると良い。
Lexile指数のレベル感だが、AmazonのHPに具体的な説明と、レベル別の文章参考事例が載っているので参考にしてみてほしい。
2. TOEIC用の単語帳で徹底的に単語を覚える
TOEICで800点を取るためには「単語力」は必須だ。
でも、ここでいう単語力はたくさんの単語を知っているという意味ではない。たくさんの単語を知っていることが大切なのではなく、「TOEICで出される単語をどれだけ知っているか」が大切なのだ。
極論、TOEIC800点用の単語帳を一冊買ってやりきるだけで、TOEICの単語対策はもう必要ない。
TOEIC800点を狙う単語帳ならTOEICテスト英単語 出るのはこれ!が良い。TOEICで高得点を取るために作られたTOEIC用の単語帳であり、800点までならこれ一冊でOKだ。
あとは王道だがTOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズもTOEIC対策として良い。この2つを徹底的にやっておけば、TOEICの単語対策としては十分だ。
単語を効率的に覚える復讐のタイミング
単語を効率的に覚えるなら、エビングハウスの忘却曲線に基づいて復習を繰り返すのが効率的だ。
- エビングハウスの忘却曲線:人が一度覚えた物事を忘れるまでの時間やパーセンテージを表す曲線のこと
エビングハウスの忘却曲線によると、人は覚えたことを20分後には42%忘れ、1日後には74%忘れ、1週間後には79%を忘れてしまうという。せっかく貴重な時間を割いて覚えた単語やフレーズも、何もしなければ1週間後にはその内80%近くは忘れてしまうのだ。一生に一度の人生、こんなにもったいない時間の使い方はない。
一方、定期的に復習を設けることで忘却曲線は上記の通りにはならない。復習をすることで覚えた単語やフレーズを1週間後に80%忘れることはなくなり、着実かつ確実に勉強した内容が積み重なっていく。つまり、自分が勉強に投資した貴重な時間を”意味あるモノ”にするためには復習をするしか道はないのだ。復習というのは一度やったことを繰り返すことなので最も億劫になるポイントだが、一方で”最も大切なコト”であると認識しよう。効果的な復習のタイミング
効果的な復習のタイミングに関しては、カナダを代表する大学であるウォータールー大学の研究結果から考えよう。研究結果によると、一定のタイミングで復習を挟むことにより、忘却曲線の動きに逆らい記憶は定着するようになる。Curve of Forgetting | Counselling Services | University of Waterloo
縦軸が記憶の定着率、横線が日数である。そして黒線が忘却曲線であり、オレンジ線が復習を行った場合の記憶の忘却曲線となる。この図より、一定の期間に復習をすることで記憶が定着していることがわかるだろう。これを基に復習のタイミングを考えると次のようになる。
・1日後⇨10分間復習
・1週間後⇨5分間復習
・1ヶ月後⇨2-4分間復習
英単語やフレーズを覚えたら、上記3ポイントで復習を挟もう。見て気づくと思うが、回数を重ねるほど復習に要する時間は減っていく。これが最も効率的な復習のタイミングである。
このように、英単語は闇雲に覚えようとしても非効率だ。
また、記憶は寝ている時に定着することが脳科学で立証されている。
この要素を加えると、寝る前に英単語を頭に詰め込み、翌朝起きたら10分間復習、一週間後に5分間復習、1ヶ月後に2-4分間復習すると一番効率的だ。
- 寝る前に単語を覚える
- 翌朝起きたら10分間復習する
- 1週間後に5分復習する
- 1ヶ月後に2〜4分復習する
→この4ステップが、脳科学の観点で一番効率的に単語を覚えられる復習のタイミング
3. 文法を参考書で学ぶ
TOEIC800点を取るためには一定の「文法レベル」も求められる。
TOEIC800点の文法は高校レベルで十分
求められるレベルは「高校で習う内容を一通り理解するレベル」で十分だ。
大学レベルの専門的な英語力は必要なく、基本的なところをしっかり抑えれば良い。
それを踏まえ、文法を効率よく習得したいなら、信頼に値する「参考書」を一冊隈なくやると良い。その点でおすすめは一億人の英文法だ。この本の良いところは、単なるTOEIC対策に限らず「話すための英文法」を教えてくれる点だ。
TOEICの勉強となると、TOEICでしか通用しない勉強法をあげるサイトが多くあるのだが、本来英語は「使ってなんぼ」「話してなんぼ」の世界だ。どうせやるなら現実世界で使える知識が身につく勉強をすべきであり、その観点でいくと一億人の英文法は最良の選択肢の一つである。
文法の勉強は、助動詞、前置詞、冠詞、時制の一致など基本的なことは確実に抑えるようにしよう。
TOEIC800点を取る勉強法:リスニングパート対策
続いてリスニングパートの対策だ。
リスニングパートは基本的には最短でTOEIC730点を取るシンプルな勉強法【実践的英語力とTOEIC高得点の二兎を追う学習法】で挙げた勉強法の延長線上で良い。
日々良質な学習動画教材が無料で更新されるTEDを使ってディクテーションを大量にこなし、オンライン英会話のDMM英会話やネイティブキャンプ、QQEnglishを使って英語を瞬時に理解する英語脳を形成することだ。
その上で、さらに一歩レベルを高めるためには次のことを勉強に加えると良い。
オーバーラッピングとシャドウイングのトレーニングを加える
ディクテーションをした教材に対し、オーバーラッピングとシャドウイングのトレーニングを加えよう。
オーバーラッピングとシャドウイングとは?
オーバーラッピングとシャドウイングとは次のことを指す。
- オーバーラッピング⇨流れる音に合わせて発音すること
- シャドウイング⇨流れる音に少し遅れて発音すること
この2つをディクテーションの勉強に加えると、あなたの英語力はより高まっていく。このオーバーラッピングとシャドウイングは似ているようで異なる。この2つの学習方法の狙いと効果を説明する。
オーバーラッピングの目的
オーバーラッピングの目的は、読まれた英語に合わせて発音をすることで、英語の音、イントネーション、リズム、音の消失、連結、アクセントなどを覚え、自分で発音できるようにするための訓練だ。
オーバーラッピングがスムーズにできるようになると、英語を自然と聞き取れるようになる。
シャドウイングの目的
シャドウイングの目的もオーバーラッピングと同様、英語の音やイントネーション、リズムを自分のものとするための訓練だ。
オーバーラッピングと違うのは、遅れて発音をするが故に、オーバーラッピングよりも正確に発音することが難しい点にある。
シャドウイングは音を被せないので、自分でしっかりイントネーションやリズムを理解していなければいけない。つまり、裏を返せば、シャドウイングの方ができるようになったときの学習効果が高いのだ。
ただ、最初は英語の読まれるスピードが速すぎてついていけないと思う。そういうときは、英語音声の再生速度を0.7倍程度に落とすことがポイントだ。スピードが遅くなれば英語についていけるし、遅くしたからといって極端に英語の学習効率が下がるわけではない。段階的に引き上げていけば良い話だ。
自分で発音できる音は聞き取れる
語学学習の基本的な考え方だが、「自分で発音できる音は聞き取れる」ようになる。つまり、英語の発音を勉強すれば、必然的に英語のリスニング力も向上する。
この法則を利用したのがオーバーラッピング・シャドウイングのトレーニングなのだ。
まとめ:ディクテーション⇨オーバーラッピング⇨シャドウイング」とこなすことで、確実に英語のリスニング力は向上する
なお、ある程度聞き取れるようになったがそこから伸びを感じなくなってしまった人は、英語耳を使って英語発音の基本を学び直すことをおすすめする。
英語耳は英語の発音を体系的に学べる本として、現存する本の中で最もおすすめできる名著だ。英語耳を使えば、停滞していた英語の実力のブレイクスルーを起こすことができる。実際に、僕自身がそのブレイクスルーを体験した人間なので、その効果は保証する。
仕上げ:TOEIC公式問題集で実践練習を積む
リーディング、リスニングともに共通して必ずやっておかなければいけないことがある。それは、TOEIC公式問題集を使った実践練習だ。
サッカーに例えると、今までの説明は基礎練習やセットプレーの練習だったのに対し、TOEIC公式問題集は練習試合だ。基礎練や戦術確認だけをして公式戦に臨むチームが勝てないのと同じで、単語や文法を覚えただけで公式問題集をやってない人は、TOEICで高得点を狙うことはできない。
TOEICにはそれぞれのパートに特徴があり、かけられる時間配分もある。そういう対策をするためには、本番と同じ時間制限のもと、公式問題集を解く訓練を積まなければいけないのだ。
本番想定で取り組み、解答チェックまで行っていこう。仕上げはこれで完璧だ。
TOEIC800点を最短で取るなら英語コーチングも選択肢
ここまでTOEIC800点を超える勉強法を紹介したが、
- 「そもそも一人だと続けられる気がしない…」
- 「途中で挫折しそう…」
このように、一人で学習する自信を感じられない場合もあるかもしれない。
その場合は「英語コーチング」という選択肢もある。
- 英語コーチングとは?わかりやすく言えばダイエットのライザップのようなもの。2〜3ヶ月などの短期間、専属パーソナルトレーナーの徹底サポートの元、爆速で英語力を高めていくスクール
英語コーチングなら、パーソナルトレーナーがマンツーマンで支えてくれるので、途中で挫折することなく、TOEIC800点を最短で取ることが可能だ。
TOEICで800点を最短で目指せる英語コーチングスクール
英語コーチングスクールにも多くのスクールがあるが、最もおすすめは次の3校だ。
- ENGLISH COMPANY:少ない学習量で効率的に英語を身につけたい方におすすめ
- STRAIL:効率的かつリーズナブルに英語を身につけたい方におすすめ(ENGLISH COMPANYとサービスの肝となる部分は一緒で、値段は約半額の姉妹コース)
- プログリット(PROGRIT):2〜3ヶ月の短期集中でTOEICを一気に伸ばしたい方向け。
時短で効率的にTOEIC800点を超えるならENGLISH COMPANYとSTRAIL
時短で効率的に英語を習得したい方は、ENGLISH COMPANY、STRAILの2校が最もおすすめだ。
ENGLISH COMPANYとSTRAILは、ベネッセグループのスタディーハッカー社が運営しているサービスだ。数ある英語コーチングスクールの中でもトップクラスの実績と人気を誇る。僕自身、実際にレッスンを体験させてもらったり、取材で詳しい話も聞いたが、非常に良いスクールだったので特に推している。
ENGLISH COMPANYとSTRAILに共通する特徴は、少ない学習量でより高い成果を上げる「時短学習」を取り入れていること。
なぜ短い時間で成果を得られるのか?その理由は、英語習得の専門家による「問題発見」と「課題設定」に圧倒的な強みがあるからだ。
わかりやすくいうと「あなたの英語力はここに問題があるから、こういう勉強をすれば、最短でTOEICスコアが伸びるよ」と道筋を見つけるのが、ENGLISH COMPANYとSTRAILはすごく上手いのだ。
サービスの軸となる部分はENGLISH COMPANYもSTRAILも一緒だが、サポートに一部違いがある。
具体的に言うと、ENGLISH COMPANYでは「週2回の学習コンサル」で問題を特定し、課題解決のためにやるべきことを「パーソナルトレーニング」の時間を使って行う。
一方のSTRAILでは「週1回の学習コンサル」で問題を特定し、課題解決のためにやるべきことは「自分自身」で行う。
このようにサポート範囲の違いはあるが、前述通り、サービスの肝の部分はENGLISH COMPANYもSTRAILも変わらない。
にもかかわらず、STRAILの料金はENGLISH COMPANYの半額程度の約35万円となっている。
さらに、STRAILは「国の給付金制度」の対象になっており、受講料の最大20%の支給を受けられる制度もある。コスパ重視で選ぶならSTRAILの方が優れている。
そのため、両者の選び方で迷ったら、次のように選ぶことがおすすめだ。
- 時短学習でTOEIC800点を効率的に超えたい:ENGLISH COMPANY
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ENGLISH COMPANYとSTRAILはどちらも「無料体験」があるが、無料体験では、あなたの英語の弱点を無料で分析してもらえる。
国内トップクラスの実績を持つENGLISH COMPANYとSTRAILだからこそ、無料で診断してもらうだけでも、TOEIC800点の壁を効率的に超えていく最短ルートがわかるはずだ。
2〜3ヶ月の短期集中でTOEIC800点を一気に超えるならPROGRIT
一方のPROGRITは、英語コーチングスクールの中でも大手クラスのスクールで、多くの受講者に選ばれている。世界で活躍する著名人も多く利用しており、サッカーの本田圭佑選手も数あるスクールの中からPROGRITを選んでいる。
僕自身、プログリットの担当者にお願いし、取材体験をさせてもらったのだが、PROGRITは特に「TOEIC学習」に強く、2ヶ月でTOEIC200点UP、3ヶ月でTOEIC400点UPなど、大幅なスコアアップも実現している人が多いことに驚いた。
以下はプログリット担当者から共有してもらった「プログリット受講生のTOEICスコアアップ実績」のデータだ。
見るとわかる通り、多くの受講生が2〜3ヶ月でTOEICスコアアップを実現している。405点から3ヶ月で805点になっている受講生もいる。
PROGRITの実際のレッスン風景
このように、TOEICスコアアップならとにかく強いので、もし少しでも気になる場合、プログリットも無料カウンセリングをやっているので、相談してみることをおすすめする。
PROGRITの無料カウンセリングでは、あなたのこれまでの英語学習方法の問題点や、今後どうやって学習していけば最短でTOEICスコアアップができるか、プロのアドバイザーが無料で診断してくれる。
これから独学でTOEIC学習をする場合も、正しい学習方法を知っておくことは重要だ。正しい学習方法がわかれば、仮に受講しなくても、その後の英語学習に役立つだろう。
もちろん、無料カウンセリングを受けたからといって本受講する必要はない。先日プログリット担当者に取材をしたが、気軽に相談くださいと言っていたので、ちょっと相談してみるだけでも得られるものは大きいと思う。公式サイトは以下。
TOEIC800点の壁を越えていこう
TOEIC800点を超える勉強方法を紹介した。
TOEIC800点を超えることができれば、就活でも転職でもスコアを生かすことができる。現在のキャリアの幅も広がる。海外で働きたいなら、TOEICの点数が上がれば、海外赴任や海外就職も狙っていける。是非とも取っておきたいラインだ。
僕は海外赴任を経験しているので、海外で働くことに興味がある人は以下の記事にて。
最後に、TOEIC800点を目指す上で気をつけてほしいのは「TOEICだけ点数が高い人にはならないようにすること」だ。世の中にはTOEICの点数だけ立派で、実際に英語を使うとてんでダメな人が本当に数多く存在する。
そういう「勿体無い資格だけの人」にならないためにも、TOEIC学習の過程では実践的な英語力もしっかりつけることを意識しよう。活きた”本当の英語力”というのは、TOEICの点数だけでは決して測ることはできないからだ。
特にはスタディサプリENGLISH TOEIC対策コース、ENGLISH COMPANY、STRAIL、プログリット(PROGRIT)は、いずれもTOEICスコアをあげるだけでなく、実践的な英語力が身につくサービスだ。
ぜひともTOEIC800点を目指しながら、かつ本当の英語力をつけたい人はスタディサプリENGLISHやENGLISH COMPANYを使ってみてほしい。プログラムが非常に良質なので、学習効果もすぐに出てくる。
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