
僕は新卒で大手の貿易会社に入社し、20代で海外駐在を経験しました。その後転職し、現在は「転職支援」「キャリア支援」の仕事をしていることもあり、特に海外駐在やグローバル関連の転職に関して、友人からもよく相談を受けるんですよね。
そして最近受けた相談の一つに、海外駐在中の友人から「海外駐在を辞めたい。海外赴任中に転職活動をどうやって進めればいいんだろう」というものがありました。
僕も海外赴任していたのでよくわかりますが、海外駐在中に「転職活動」できるイメージってないですよね。日本に帰ってくることも少ないですし、普通にしていたら情報はまず入ってこないです。
結論からお伝えすると、海外駐在中でも転職活動はできます。それも、だいたい全体のプロセスの80%くらいは、海外に住みながらでも、遠隔で進めることが可能です。
そこで本記事では、海外駐在中でもできる転職活動や、海外駐在員のキャリアを活かして良い転職を実現できる転職サイト・転職エージェント3選を、経験をもとにご紹介します。本記事を読めば、海外に在住している立場から、どのように転職活動を進めていけばいいか、その方法がわかるようになります。
海外駐在員だけでなく、現地採用されている海外勤務者にも共通している話です。5分ほどで読めるので、よければ続きをどうぞ。
駐在員が海外赴任中に転職活動を進めるポイント

海外駐在中の転職活動は、時間を効率的に活用し、進めていく必要があります。
だからこそ、海外駐在員の転職活動のポイントは、
- 海外でもできること
- 日本でしかできないこと
この2つに分けて考えると良いです。その場合、それぞれできることは以下の通りです。
- 転職の目的を考える
- 転職サイトと転職エージェントに登録する(転職サイトで求人チェック+転職エージェントと電話相談・メール相談)
- 書類選考やWeb面接ができるところは選考に進んでみる
- 転職エージェントとの対面面談(電話相談ができれば、別にしなくても良い)
- 企業との面接(特に最終面接)
上記の通りです。
このうち、転職エージェントとの対面面談は必須ではないので、ざっくり転職活動のうち「80%」くらいは、海外駐在中でもできるんですよね。
ですから、まずは転職活動の大半を占める「海外でもできること」を進めていきましょう。
海外駐在中でもできる転職活動の方法【この4ステップでOKです】

ここから、実際にすぐに行動に落とし込めるよう、海外駐在中でもできる転職活動の具体的な「ステップ」をご紹介していきます。
結論、やることは「4つ」です。
ステップ1:転職の目的を考える
まずはなんで転職したいのか、まずはその理由をもう一度考えてみましょう。
【実体験より】海外駐在員にありがちな悩み
- 国の生活習慣(食事や価値観、住環境など)が合わない
- 海外特有の閉鎖的な人間関係(特に日本人コミュニティ)が上手くいかない
- 日本の家族や友人、恋人に会えない
- 仕事がハードすぎる(夜の接待や休日ゴルフ含めて休めない)
こういった悩みが、僕が海外赴任していたとき含め、周囲の海外駐在員では多かった悩みですね。
余談ですが、僕の場合はアフリカに海外駐在していました。特に「食事」がなかなか合わず、特に悩まされましたね。また、日本の家族や友人に会えないことも、辛さを感じたことは多々ありました。
このように、いま転職したいと思う理由が何なのか、そしてどんな状態になれば、最終的に嬉しいのか、あなたが転職で実現したいことを、いま一度考えてみましょう。
ステップ2:海外駐在に強い転職サイトと転職エージェントに登録して相談する
いくら転職したいと願っても、自分自身にどのような選択肢が残されているかわからない限りは、すべては妄想の世界です。
だからこそ、まずは海外駐在員・海外赴任者に強い転職サイトで求人をチェックしたり、転職エージェントに相談する必要があります。
転職サイトは必須。だがそれだけでは不十分
自身の可能性を知るためには、転職サイトの情報を確認することは必須です。が、転職サイトの求人を漁って読むだけでは不十分です。
なぜなら転職サイトの場合、自分で求人を探して、自分で応募をするので、果たして自分がその求人に応募する経歴があるのか、個人で判断することが難しいからです。
自分の経歴に合った求人を探すなら「転職エージェント」に相談を。
一方で「転職エージェント」の場合、専属のコンサルタントがあなたにつきます。
彼らは実際にあなたの経歴をみて、具体的な転職先候補を示してくれます。ネットではわからないことを知れるのは「転職エージェント経由」なので、これは必ず利用しておく必要があります。
余談ですが、転職エージェントの方が優良求人も多いです。企業としては秘匿性の高い優良求人をネットに出してしまうと、競合他社に動向がバレてしまうからです。ですから、必然的に役職ポジションや高年収ポジションは「転職エージェント」や「有料会員制の転職サイト」に集まりやすいです。
これは利用する転職エージェントにもよりますが、海外駐在中であっても、遠隔で丁寧にフォローしてくれるエージェントは存在します。特に海外駐在員の場合、グローバル人材として引き合いが強いため、転職エージェントとしても良いお客さんとなります。
なので、まずは転職サイトや転職エージェントに登録し、求人チェックや、無料相談することをスタートしましょう。
僕が使ってよかった海外駐在員に強い転職サイト・転職エージェント
とはいえ、転職サイトや転職エージェントは世の中に山ほどあります。僕自身、最初に調べたときは、どこを使ったら良いのか本当に迷いました。
ですから、僕が実際に転職活動をして、本当に使ってよかった転職サイト・転職エージェントも紹介しておきます。
結論、以下の3社には必ず登録しておきましょう。
doda X【パーソルキャリアが運営するハイクラス向けの転職サービス】
リクルートダイレクトスカウト【リクルートグループが運営するスカウト型転職サービス。年収800〜2,000万円の求人多数】
JACリクルートメント【転職エージェント/日系大手、外資系大手等に強い】
この3つです。
doda X、
リクルートダイレクトスカウト、
JACリクルートメントはハイクラス・エグゼクティブ人材の転職に強いので、海外駐在経験者は利用必須です。海外駐在の経験を活かし、日本で活躍できる求人も多々あります。
ですから、まずはdoda X、リクルートダイレクトスカウト、JACリクルートメントに相談すると、自分の可能性を知ることができるでしょう。
doda Xは、パーソルキャリアが運営するハイクラス向けの転職サービスです。日本を拠点とした年収1,000万円以上の求人が多いため、良い求人を紹介してもらえますよ。
リクルートダイレクトスカウトは、リクルートグループが運営しているハイクラス向けの転職サービスです。無料登録するだけで、年収800〜年収2,000万円のスカウトが届くようになります。情報収集として利用すると良いでしょう。
JACリクルートメントは、僕はここで、世界時価総額ランキングでトップ10に入る外資系IT企業の内定を勝ち取ることができました。特に年収600万円以上の方であれば、好条件の求人を引っ張ってきてくれますよ。
転職サイトや転職エージェントを使っても現職にはバレないので安心を。
なお、転職サイトや転職エージェントは、転職を決めていなくても利用できます。登録した情報も現職には知られないように設定できるので、現職にバレることもありません。
中には有料会員制の転職サイトもありますが、上記3つは「無料」で情報収集できます。
海外からでもできる範囲で転職活動をスモールスタートしてみて、「やっぱりいまの場所で頑張ろう」と思えれば、それはそれで良い決断になると思います。
一番良くないのは、自身の可能性を知る努力もせず、とはいえ、今の海外駐在の生活を辞めたい、抜け出したいと悩む日々が続くことです。これだと、ただただ辛いだけですよね。せっかく一度きりの人生ですから、たかが一つの会社に、人生振り回される必要もないと個人的には思います。
ですから、まずは行動を起こすことが必要ですね。
ステップ3:選考に進めるところは進んでみる
中には海外赴任中に、書類選考やWeb面接に進める企業もあります。もし進めるようであれば、トライしてみましょう。
ですが、基本的にはどこかのタイミングで「対面面接」は必要となります。その場合は一時帰国のタイミングに合わせるなりすることで、調整する必要があります。これが、海外駐在中の転職活動で最も大変なことですね。。
ですが、不満を言っても現状は変わりません。今の現実を受け入れ、やれることを進めていくだけです。
ステップ4:対面面接を受ける(これは日本で!)
最後は対面面接です。企業によっては一次面接から対面、または最終面接だけ対面のところもあります。
僕が見てきた限りは、最終面接まで全ての面接を「Web」で実施するところは圧倒的に少ないです。なので、一度は日本で面接する必要はあると考えましょう。
面接自体は1時間程度で終わります。ですから調整できるようであれば、事前に最終面接に進める企業をいくつか作っておき、帰国したタイミングで、1日に何件も続けて面接を組めるとベストですね。
まとめ

海外駐在中に仕事を辞めて転職する人は普通に存在しますが、それでも経験がない分、勇気がいることでもあります。
ですから、本記事を読んで方法がわかったとしても、海外駐在期間が終了し、日本に帰った「後」に転職しようと思う人は多くいるかと思います。
そういう方が一番認識しておく必要があるのは、転職は「年齢」が大きく関わってくることです。転職する時期を後回しにしすぎると、その分選択肢が確実に狭くなることは、事実として認識し、覚悟しておくことが必要です。
だからこそ、現時点で行動すればどんな選択肢が自分にはあるのか。それだけは海外駐在をしている今のうちに、把握しておくことを強くおすすめします。
文中でも述べましたが、転職活動をした結果、「やっぱり今の場所で頑張ろう」と思うことも、一つの決断として正解です。
一番良くないのは、選択肢を把握する努力もせず、思考停止し、辛い思いをしながら海外赴任期間中を過ごし、日本へやっとのことで帰国したら、自分に他の道はもう残されていなかった、という末路です。
悲しい現実ですが、僕はそういう海外駐在員を過去に見てきました。結局人生は自己責任ですから。ちゃんと自分の未来を考え、いま必要な行動を、自分の選択で取っていくことが必要なんですよね。
僕自身感じましたが、海外駐在の経験は転職でとても活きます。だからこそ、年齢が足を引っ張らないうちに、まずは行動を起こすことがおすすめですね。
人生はたった一度きりです。周囲の目や会社のことを気にするのではなく、何より「自分」と「自分の未来」を大切にしましょう。
▼今回紹介した転職サイト・転職エージェント
doda X【パーソルキャリアが運営するハイクラス向けの転職サービス】
リクルートダイレクトスカウト【年収800〜年収2,000万円の求人多数】
JACリクルートメント【転職エージェント/日系大手、外資系大手等に強い】
海外駐在経験は転職に有利?元駐在員で現在転職支援をしている僕が解説
今すぐ登録したい方へ。僕が実際に使って良かった、海外駐在員のキャリアを活かせる転職サイト・転職エージェントは以下の3つです。
3つともハイクラス向けのため、海外駐在員のキャリアを活かし、希望の転職を実現しやすいです。まずはこの3つに無料登録し、併用することが間違いないです。