
私は新卒で日系大手グローバル企業に入社し、20代で海外赴任を経験しました。そんな私がいた会社では「女性の海外赴任」も一般的なものでした。
そこでこの記事では、女性の海外赴任に関する悩みやメリットを、元駐在員の私が解説します。
結論、男性とは異なり、女性の海外赴任は得られることと同じくらい、失うこともあります。この記事を読み、女性が海外赴任するリアルな現実を知ることで、今後のキャリアの参考にしてみてください。
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女性の海外赴任・海外駐在員は意外とたくさん存在する

一般的に海外赴任というと「男性」のイメージが強いと思います。ですが最近は「女性」の海外赴任者・海外駐在員はたくさん存在します。
私が所属していた会社も、女性の海外駐在員はたくさんいました。アメリカ・イギリス・ドイツ・タイ・香港・中国・・・など、海外駐在員として赴任者が多い国には、女性の海外駐在員がいつも抜擢されていました。
これは私がいた会社だけでなく、他の企業も同じでした。会社によって女性の駐在員比率が少ないなど違いはあるものの「海外駐在員=男性」という構図は、今やもう無くなっているのです。
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海外赴任・海外駐在員に抜擢される女性の特徴

- 社内の評価が高い
- 語学力がある
- 本人が海外赴任を希望している
- 会社から今後も活躍してほしい期待を集めている
海外赴任・海外駐在員に抜擢される女性にはこの4つの特徴があります。
1. 社内の評価が高い
海外駐在員に抜擢される女性の多くは「社内の評価が高い」です。なぜなら、会社は海外駐在員を一人出すために莫大なコストを払っており、決して無駄にはできないからです。
例えば、海外駐在員は日本とは「給料体系」が異なり、現地に赴任すると、年収が大きく上がります。現地の住まいや車、各種ビザの手続きなどももちろんお金がかかりますが、その大半を会社側が負担しています。
社内の評価が高くない方に、会社は莫大なコストをかけることはしません。実際に私がいた会社でも、海外赴任に選ばれる女性の多くは、社内の評価が総じて高かったです。
2. 語学力がある
これは絶対ではありませんが、語学力があると、海外駐在員に選ばれやすい側面はあります。
海外赴任で現地へ着任すると、ほとんどの場合は現地の外国人スタッフと外国語で会話をする機会があります。海外駐在員は役職をつけて赴任することが多いため、現地スタッフとのコミュニケーションは欠かせません。
私がいた会社でも、全く外国語ができない人よりは、英語やその他の外国語(中国語など)が堪能な女性ほど、駐在員に選ばれている傾向がありました。
3. 本人が海外赴任を希望している
本人が海外赴任を希望している場合も、女性が海外駐在員に選ばれるよくあるケースです。
日頃から直属の上司に「私は将来海外駐在員になりたいです!」とアピールすることで、上司が人事部や現地法人の責任者と会話をする際に「うちの部署に良い人材がいて、海外赴任を希望している」と伝えてくれることはよくあります。
海外赴任の抜擢のルールは会社によって異なりますが、例えば私がいた会社では、現地法人や人事部が「この人をこの国の駐在員に抜擢したい」とリクエストが入り、最終的には直属の上司が出すか、出さないか希望を出し、抜擢を決めているとのことでした。
つまり、直属の上司がNGを出してしまうと、人事や現地法人から希望が入ったとしても、海外赴任に選ばれないケースがある状態だったんですよね。
海外赴任したい女性の方は、一番近くにいる直属の上司に、常日頃から海外赴任に行きたい旨を伝えておくと良いでしょう。
逆にいうと、海外赴任へ行きたくない方は、行きたくない旨を上司にしっかり伝えることで、海外赴任に抜擢される可能性を減らすこともできるでしょう。
4. 会社から今後も活躍してほしい期待を集めている
女性で海外駐在員に抜擢される人は、会社としては辞めてほしくなく、今後も長期的に活躍してほしい期待を集めているケースがほとんどです。
結婚・妊娠・出産・育児など、女性にはライフイベントがたくさんあります。「そういうタイミングで会社を辞めてほしくない」と思われるほど会社に期待されている女性は、海外駐在員に抜擢されやすいですね。
女性が海外赴任すると得られること

- キャリアの幅が広がる
- 年収アップできる
- 独身であれば現地で結婚相手が見つかるケースも多い
女性が海外赴任して得られることはたくさんありますが、私が見ていて感じた「女性が海外赴任で得られること」は大きくこの3つです。
1. キャリアの幅が広がる
海外赴任者は「社内」はもちろん「社外の転職市場」でも評価が高いため、キャリアの幅が広がります。
社内であれば、海外駐在経験を積むことで、昇進・昇格のチャンスが出てきます。
海外赴任経験を一度積んでおくことで、将来違う会社に転職を希望する場合も、転職は実現しやすくなるでしょう。
2. 年収アップできる
海外駐在員になると、年収アップも実現できます。
海外駐在員になると、日本にいる時の年収と比べて、平均して約1.5倍ほど上がるケースが多いです。年収700万円(月58万円)の女性であれば、海外赴任すると年収1,500万円(月87万円)というイメージです。
日本で働いていても、なかなか年収が上がっていかない時代です。海外赴任し、高年収を得られるようになれば、その後の人生の選択肢は広がります。
海外赴任の年収は「海外駐在員の給料・年収事情について元駐在員が暴露する【結論、稼げる】でまとめています。海外駐在の年収についてもっと知りたい方は、こちらもぜひチェックしてみてください。
3. 独身であれば現地で結婚相手が見つかるケースも多い
独身女性であれば、現地で結婚相手が見つかるケースは多いです。
実際に私がいた会社でも、海外に赴任して現地の外国人または日本人と結婚し、幸せな家庭を築いている人は意外と多くいました。
その他、私が海外赴任して感じた海外駐在員のメリットは「【実際どうなの?】海外赴任のメリット5つ・デメリット3つを元駐在員がまとめてみる」でまとめているので、こちらも参考にしてみてください。
女性が海外赴任すると失う可能性があること

- 独身であれば結婚のタイミングを逃す可能性がある
- 既婚者の場合は夫の仕事と折り合いがつかず、単身赴任になる可能性も
- 子連れ・子持ちの場合は子供の問題もある
逆に、女性が海外赴任することで「失う可能性があること」は上記3つです。
1. 独身であれば結婚のタイミングを逃す可能性がある
独身女性であれば、海外赴任することで、結婚のタイミングを逃す可能性があります。
海外赴任先で結婚相手を見つけることもできますが「日本人との結婚」に限っては、やはり日本にいた方が選択肢は増えます。海外赴任先によっては、日本人の人口がかなり少ない国もあるからです。
2. 既婚者の場合は夫の仕事と折り合いがつかず、単身赴任になる可能性も
既婚者かつ夫が日本で仕事をしている場合、折り合いをつけることが難しく、場合によっては単身赴任になる可能性があります。
一般的に「男性」が海外赴任する場合、女性が仕事をやめて帯同するケースが多いです。
逆に「女性」が海外赴任する場合、男性がその時点で仕事をやめる選択はあまり取らないケースが多いです。男性にとって、仕事は基本的に続けるものが一般的だからです。
共働きで日本で仕事をしている方は、夫の仕事をどうするかの問題は大きいです。
3. 子連れ・子持ちの場合は子供の問題もある
すでにお子様がいる場合は子供の問題もあります。
特に小学生などある程度の年齢になっている場合、海外の学校へ転校することになり、子供が環境に慣れるまでには多くの時間を要することになります。
もちろん、異国の海外で子供を育てることはメリットもありますし、子供にとってプラスになることも大きいです。この点は一長一短ですね。
海外赴任・海外駐在員候補の女性がやっておくべきこと

- いまの会社で海外赴任に抜擢される可能性がある
- 海外駐在員として辞令が出てしまった
このような「海外赴任が決まった女性」や「将来の駐在員候補の女性」で、かつ海外赴任に前向きな感情を持てない方は、他に取れる選択肢を把握することが必要です。
海外赴任者として抜擢されるような女性は、前述通り、社内評価が高いことが多いです。評価が高い方は転職市場でも評価される傾向がありますから、働く場所は、いまの会社以外にもたくさんあるケースが多いです。
- 私に他の選択肢なんてないよ…
- 私にはどんな選択肢が残されているの…?
このような方が、一番早く他の選択肢を知る方法は「海外駐在員のキャリアに強い転職エージェントで相談してみること」がおすすめです。
海外駐在員のキャリアに強い転職エージェントは、日頃からたくさんの駐在経験者や駐在候補者の相談に乗っています。女性のライフイベントに理解が深い「女性のコンサルタント」もいますから、安心して今の悩みを相談できますよ。
参考までに、女性の海外駐在員のキャリアに精通した転職エージェントを紹介すると次の通りです。
JAC Recruitment【ハイクラス向けの転職支援に特化。女性の海外駐在員のキャリアに精通した転職エージェント。まずはここで無料相談がおすすめ】年収600万円以上の方向け
doda X【パーソルキャリアが運営するハイクラス向けの転職サービス】年収600万円以上の方向け
この2つは私も実際に利用しましたが、親身な対応をしてくれ、とても助かったエージェントです。ハイクラス向けのため、現在の年収が600万円〜700万円以上ある方だと、良いアドバイスをもらえると思います。
どちらも完全無料で登録・相談でき、1社あたり3〜5分で無料登録できます。転職を考えていない方の気軽な相談ももちろん大丈夫です。登録したことが今の会社にバレることもない仕組みです。
女性で海外赴任のキャリアで悩んでいる方は、安心して相談してみてください。
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まとめ

最後に、女性で海外赴任に抜擢される、抜擢されそうな方は、これまでいろんな努力をしてきて、会社から高い評価を受けているんだと思います。
それだけの方であれば、海外駐在員として楽しく充実した人生を送ることもできるはずですし、違う道を選択することもできます。
不安や悩みを感じている方は、まずは海外駐在員のキャリアに精通した転職エージェントで相談してみると、心のモヤモヤや不安も解消されるはずです。
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