総合商社・専門商社の海外駐在のリアル【商社マンの実態を元海外駐在員が解説】

海外駐在 商社

 

僕は新卒で日系大手グローバル企業に入社し、20代でアフリカへの海外駐在を経験しました。世界中へ出張もしており、北米、アジア、ヨーロッパ、アフリカなど、各国に赴任する駐在員をこの目で見てきました。

 

僕自身、駐在員として貿易の仕事をしていましたが、駐在員の中でも多かったのは、僕のように貿易分野で働く「商社マン」でした。

 

駐在員の中では最も高収入の「総合商社」をはじめ、商社といえば「エリート」など、何かと華やかな部分が取り上げられることが多いです。ですが、実際に商社の海外駐在の実態を知らない方からすると、

 

  • 商社マンの海外駐在ってどうなの?
  • どんな仕事をするの?収入は?
  • どうやったら商社の海外駐在員になれるの?

 

実際のところ、このあたりはわからないと思います。

 

そこで本記事では、これから商社の海外駐在員を目指したい学生や社会人に向けて、僕が駐在員として世界中で経験し、見てきた「商社マンの海外駐在のリアル」を解説します。

 

本記事を読めば、商社の海外駐在員事情がわかりますよ。5分ほどで読める文量です。経験をもとに実態を紹介しますね。

 

本記事と一緒に読みたい

ちなみに、海外駐在員の年収・キャリアに興味がある方は、以下記事も一緒にどうぞ。海外赴任経験から、駐在員のリアルな実態を詳細まで書きました。

 

商社マンの海外駐在事情とは【総合商社、専門商社に分けて解説】

商社マンの海外駐在事情とは【総合商社、専門商社に分けて解説】

 

まず、商社と一言でいっても、商社には大きく2つの種類があります。

 

  • 総合商社
  • 専門商社

 

この2つです。それぞれ海外駐在事情は異なるため、解説しますね。

 

海外駐在員が多いのは総合商社

まず、商社の中でも海外駐在員が多いのは総合商社です。

 

「カップラーメンからロケットまで」という言葉がありますが、これは総合商社が扱う商品が多岐に渡ることを示した言葉です。

 

総合商社は本当に様々な商品を扱います。資源、食品、自動車や機械、化学品など、扱う商品に限りがないことが、総合商社の大きな特徴です。

 

そんな総合商社ですが、海外駐在できる代表的な企業を挙げると以下の通りです。

 

海外駐在できる総合商社
  • 三菱商事
  • 三井物産
  • 住友商事
  • 伊藤忠商事
  • 丸紅
  • 豊田通商
  • 双日など

 

総合商社マンの約20%は海外駐在員

海外勤務者が多い企業ランキングによると、上記企業の「約20%」の社員が、海外駐在員となっています。

 

つまり、上記で挙げた総合商社に所属している人は、だいたい5人に1人は「海外駐在員」なんですよね。

 

5人に1人が駐在員というのは、駐在員を輩出する業界・企業の中でもトップクラスに多いです。だからこそ、

 

  • 「総合商社に入ること=駐在員になる最大の近道」

 

なんですよね。

 

総合商社は入社2年目から海外勤務もある

ちなみに総合商社の場合、早いと入社2年目で海外勤務することも普通にあります。

 

かなり早いうちに海外経験を積めるのは、総合商社ならではです。

 

総合商社は海外赴任の入れ替わりも多い

また、総合商社の場合、海外へ赴任したり、戻ってきたり、また赴任したりと、駐在員の入れ替わりもかなり多いです。

 

そのため、20%という数値は、正確には「常に20%は海外赴任者がいる」ということです。

 

なので、海外駐在の「経験者」の人数だけでいえば、20%を軽く超えるんですよね。今駐在員じゃなくても、過去に駐在員だった方は多くいるからです。

 

そういった方を合わせれば、もっとたくさんの駐在経験者が商社には存在しています。

 

総合商社の駐在員は、商売のタネがあるなら世界中どこでもいく

僕自身多くの駐在員を世界中で見てきましたが、特に商社の場合、メーカーのように工場があるところだけに赴任するのではなく、商売のタネがある場所であれば、どこでも赴任します。

 

それこそ僕がいたアフリカでは、「こんなところに日本人がいるの??」という場所に、某有名総合商社の社員が赴任していました。

 

  • アメリカ/ニューヨークなど北米エリア
  • イギリス/ロンドンなどのヨーロッパエリア
  • 中国/上海などのアジアエリア

 

といった先進国・都市はもちろん、僕がいたアフリカや南米、中東などの発展途上国まで、世界のどこにでも、総合商社の駐在員は存在します。

 

このように、総合商社は海外駐在員の数が多く、世界各国への赴任のチャンスがあります。

 

専門商社でも海外赴任を任される企業は存在

一方、専門商社の場合、総合商社と比較すると駐在員数は少ないです。

 

ですが、海外駐在員を目指せる「穴場企業」は、実は専門商社にも多く存在します。

 

実例をあげると、以下の企業は、専門商社の代表的な会社であり、かつ海外駐在員の数が多い企業です。

 

海外駐在できる専門商社
  • 日鉄住金物産(鉄鋼、繊維などの専門商社)
  • 長瀬産業(化成品・医薬品等の専門商社)
  • 阪和興業(鉄鋼、食品などの専門商社)
  • 伊藤忠丸紅鉄鋼(鉄鋼などの専門商社)
  • 興和(繊維、機械、医薬品などの専門商社)
  • JFE商事(繊維、化学品などの専門商社)など

 

こういった企業が、専門商社の企業です。

 

あまり聞きなれない会社だと思いますが、どこも業界内だとかなり有名な企業です。

 

専門商社の駐在員比率はだいたい10%

先ほど総合商社の駐在員比率は20%とお伝えしましたが、専門商社の場合はだいたい10%です。

 

つまり、10人に1人くらいが海外駐在員ということです。

 

総合商社の5人に1人と比べると少なく感じますが、それでも結構多いですよ。前述通り、現在赴任している人が10人に1人くらいなので、過去に海外赴任していた人を含めれば、その数はもっといます。

 

専門商社は駐在員比率は低いが、入社はしやすい

このように、専門商社は総合商社と比較すると、駐在員比率は低いものの、総合商社よりも知名度も低く、入社しやすいです。

 

そのため、海外駐在員になりたい場合は、こういった穴場の専門商社も併願すると、駐在員になれる角度は高くなることは、あまり知られていない事実なんですよね。

 

海外駐在における商社マンの仕事とは?【トレーディングと事業投資】

海外駐在における商社マンの仕事とは?

 

商社マンの仕事は大きく2つあり、以下の2つです。

 

  1. トレーディング
  2. 事業投資

 

トレーディングとは、物を右から左に流すような「貿易」の仕事です。例えば海外でアパレルの繊維を仕入れ、日本で卸すような仕事を指します。

 

一方で事業投資とは、海外の会社に出資をすることで小会社化し、駐在員として人材を送り込み、経営関与・事業成長を狙う仕事です。

 

商社マンの海外駐在員は、上記どちらも可能性があります。

 

商社マンが海外赴任する会社は?【現地法人と海外小会社】

商社マンが海外赴任する会社【現地法人と海外小会社】

 

商社の海外駐在は、基本的には以下2つの役割で赴任することが多いです。

 

  1. 現地法人に赴任
  2. 海外子会社(事業会社)に赴任

 

この2つです。

 

現地法人に赴任する場合

まず、海外現地法人に赴任するパターンから紹介します。

 

海外現地法人とは、例えば「伊藤忠商事イギリス法人へ赴任」のようなパターンです。

 

海外現地法人での仕事内容は、現地で投資している会社の「事業管理」などがあります。役職が上がれば上がるほど、より経営に近い仕事や、マネジメントなども含まれてきます。

 

現地法人への海外赴任は、若手、中堅、ベテラン社員、どの年代の方にも、駐在の可能性があります。現地での役割でいうと、ざっくり以下のように分かれます。

 

  • 若手(平社員):プレーヤーとして赴任が多い(ex: Salesなど)
  • 中堅(主任や係長):マネジャーとして赴任が多い(ex: Sales Managerなど)
  • ベテラン(課長や部長):経営層として赴任が多い(ex: Managing Director、Directorなど)

 

上記のように、日本での役職に応じて、現地で任されるポジションが変わってきます。

 

気づいたかもしれませんが、日本で就いている役職の1段階、2段階上のポジションで赴任することが多いです。

 

若手の場合はいちプレーヤーとして赴任するケースが多いですが、人によってはマネジャーとして赴任することもあります。ちなみに僕の場合は、現地法人マネジメントポジションへの赴任でした。

 

また、規模の小さい新興国法人へ赴任する場合、日本で「課長」の方が、現地で「取締役」になるケースも少なからず存在します。

 

早い段階で海外法人の取締役として働くことは、キャリア形成の観点でもかなりオススメです。海外法人の経営経験は、市場価値が高いからです。

 

それこそ、駐在経験を活かして、より待遇の良い企業へ転職することもできます。

 

海外子会社(事業会社)に赴任する場合

もう一つは特に総合商社に多いパターンですが、海外子会社(事業会社)に赴任する方法です。海外小会社とは出資を行った会社を指します。

 

この場合も、若手・中堅・ベテランいずれも赴任の可能性があります。

 

例えば若手や中堅であれば、海外子会社の事業拡大に向けて、トレーディング事業の遂行や、現地スタッフのマネジメントまで、責任ある仕事を担当します。

 

また、社長や取締役として赴任であれば、より大きな裁量権を持ちながら仕事を進めることができます。

 

このように、現地法人と海外子会社(事業会社)によって、上記のような特徴があります。

 

商社における海外駐在員の職種【営業職(総合職)や経理が多い】

商社における海外駐在員の職種

 

商社の海外駐在で一番多い職種は営業職(総合職)です。

 

総合商社だと総合職と記載されていることが多いですが、やっていることは営業です。関係者を動かしながら、様々なプロジェクトを動かしていく役割があります。

 

また、バックオフィスでは「経理」も駐在員としては多いです。経理の場合、比較的早いタイミングで海外駐在になる人が、僕の周囲でも多かったですね。入社3年目くらいからニューヨークやロンドン、バンコクに赴任する経理の若手がいました。

 

逆に同じバックオフィスでも、「人事」は僕の把握している限り、駐在員はほぼ存在しなかったですね。

 

このように、駐在員になりたい場合は、営業や経理の経験を日本で積んでいると、チャンスを掴みやすいです。

 

海外駐在商社マンの収入のリアル

海外駐在商社マンの収入のリアル

 

これが一番気になるところかもしれません。

 

結論、企業によって異なりますが、総合商社の駐在員の収入はあらゆる企業の中でもトップクラスに良いです。

 

ざっくりですが、先ほど挙げた総合商社でいえば、20代で年収1,000万円は普通に実現できますし、30代で1,500万円、2,000万円を稼ぐこともできます。経営層になると、年収3,000万円以上も十分実現できます。

 

海外駐在員の中でも、総合商社マンの収入に勝てる会社はほぼありません。それほど恵まれた環境なんですよね。

 

なお、海外駐在員のより詳しい給料事情については「海外駐在員の給料・年収事情について元駐在員が暴露する【結論、稼げる】」の記事で解説しているので、気になる方はこちらもどうぞ。

 

海外駐在員を目指せる商社に入るためには?

海外駐在員を目指せる商社に入るためには?

 

これは「学生」と「社会人」の場合で分かれるため、それぞれで解説しますね。

 

学生の場合

基本的には「就活」を通じて、商社に応募し、内定を勝ち取ることが一般ルートです。

 

特に総合商社は入社難易度が極めて高いです。ですから、

 

  1. 商社で活かせそうな「経験」や「能力」を事前につけること
  2. 選考対策(面接)をしっかりやる

 

これらのことを、就活前に準備しておく必要があります。

 

ます商社で活かせそうな経験や能力ですが、

 

  • コミュニケーション能力
  • リーダーシップ
  • 地頭の良さ
  • 英語力
  • 海外経験

 

この辺りは鉄板で求められます。

 

例えばリーダーシップであれば、部活でもサークルでも何でも良いですが、人を動かして成果を上げた経験を、プロセス含め、自分の言葉で語れるようにしておくと良いです。

 

また英語力や海外経験については、海外留学の経験があると、総合商社への入社にあたってプラスになります。

 

僕も学生のときカナダへ留学をしましたが、就活で日系・外資グローバル企業の内定を複数勝ち取った際に、留学経験や語学力が役立ちました。

 

学生の間にアメリカやイギリス、オーストラリアなどに留学チャレンジしてみることは、商社への入社だけでなく、その後のキャリアに活かせる経験になります。

 

だからこそ、いま学生の方は、学生のうちにトライしてみることを個人的にはオススメします。

 

社会人の場合

社会人の場合、商社(特に海外駐在求人)に強い転職エージェントに登録することが必要です。

 

社会人と学生の一番の違いでいうと、

 

  • 学生の就活:人事による「ポテンシャル採用」が一般的
  • 社会人の転職:部門、職種、ポジションごとによる「経験者採用」が一般的

 

つまり、社会人の転職の方が「求められる採用要件」が明確に定義されているんですよね。

 

学生のような「人事によるポテンシャル採用」の場合、適性を見つつ、会社が配属先を考えます。

 

一方、中途採用の場合、「そのポジションにあなたの経験やスキルが合致しているか」が最も見られるため、求人との親和性こそが重要となります。

 

だからこそ、まず転職エージェントに相談し、自分のキャリアであればどこの商社の、どのポジションであれば可能性がありそうか、事実を正しく捉える必要があります。

 

逆に、事実を正しく把握しないと、可能性がないポジションに固執し、遠回りしてしまったりと、非効率なことに時間を使ってしまいがちです。

 

だからこそ、まずは商社に強い転職エージェントに相談することが、何を差し置いてもファーストステップとなります。

 

商社に強い転職エージェント

参考までに、僕が使ってよかった、商社や海外勤務に強い転職エージェントを挙げておきます。

 

  1. JACリクルートメント【イギリス発祥の転職エージェント。日系大手・外資系に特に強い】
  2. iX転職【スカウト型転職サービス/dodaで有名なパーソルキャリアが運営するハイクラス専門サービス】
  3. ビズリーチ【ハイクラス転職サイト。三井○産、○紅などの求人がありました】

 

結論、特に総合商社については、この3つが優良求人を多く持っていました。

 

中でJACリクルートメントは、リクルート、dodaについて3番目の規模を持つ転職エージェントで、グローバル分野では国内トップクラスの実績があるので特におすすめしています。

 

JAC Recruitmentには「海外駐在求人」を始め、「有名グローバル企業の求人」が豊富でした。例えば僕自も、世界時価総額ランキングトップ10に入る外資IT企業の内定を勝ち取ったのも、JAC Recruitment経由でした。

 

かなり満足度が高かったので、リアルの知人にもいつも最初に推薦しています。

 

唯一デメリットは、ハイクラスに特化しているので、経験が足りていないと判断されると、求人紹介してもらえないことです。

 

とはいえ、もし断られた場合も別にリスクは何もないです。一方、運よく紹介を受けられるなら、JAC Recruiment担当者も企業に推薦してくれますので、商社駐在員のキャリアも一気に拓けることでしょう。

 

まだ転職する気持ちが一切なくても、「無料登録」だけ今のうちに済ませておけば、あなたの経歴で商社の海外駐在員を目指せそうか、電話とメールだけで相談に乗ってもらえます。

 

もちろん登録・相談ともに完全無料で、登録は5分程度で終わります。商社駐在員のキャリアに少しでも興味がある方は、無料登録することで、可能性を知ることをおすすめします。

>>JACリクルートメント公式サイトを見る

※登録後も、ずっと無料で使えます

 

 

 

まとめ

商社マンの海外駐在のリアルについて【元海外駐在員が経験から解説】

 

最後に、海外駐在は控えめにいってもオススメです。

 

僕自身、駐在員を経験しましたが、仕事のやりがいがあり、語学のスキルも身につき、待遇も良いため、スキルもお金もどんどん貯まる環境でした。

 

また、僕は駐在員から帰国後に別の大手グローバル企業へ転職しましたが、以前よりも更に良い待遇を実現できています。それも「海外駐在経験」があったからこそです。

 

特に商社の場合、20代など若いうちから海外勤務のチャンスが多いです。だからこそ、可能性に満ち溢れている20代の方は、ぜひ海外駐在員を目指してみて欲しいなと思います。

 

前述通り、総合商社だけでなく、専門商社まで含めると、意外と選択肢はあるものです。実際に動いて探してみると、海外勤務求人は実はたくさんありますよ。

 

だからこそ、まずは行動を起こしてみると良いんじゃないかなと思います。まだ知らない可能性を知るためにも。

 

 

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