
今回は海外とのビジネスで実際に使われている「英文メールの書き方や例文、勉強法」などを書いていく。
仕事をしていてふと思ったのだが、だいたい1日辺り40〜50通の英文メールを海外に送っている。これを年換算すると、1年間あたり10000通もの英文メールを海外に送っていることに気づいた。
そこで今回は、今まで僕が実践で使ってきた「英文メールの書き方やコツ」をまとめた。
僕は本業では国際貿易関係の仕事をしており、北米、アジア、ヨーロッパ、南米、アフリカ全てにクライアントが多数いる。そのおかげもあり、英語を母国語とする国に限らず、英語を母国語としない国でも通用する英語を体感して知っている。
つまり、今回挙げる内容は世界中広く使える英語メールのTIPSである。海外で仕事をしたい人、海外と関わりのある仕事をしたい人には、今回の記事は確実に参考となるはずだ。
ビジネス英語メールの書き方で意識するべき4つのこと
まず、ビジネス英語メールの書き方で必ず意識すべき「4つのこと」を挙げる。海外と仕事をする上で知っておかなければならない大原則だ。
1. 論理的矛盾を避ける
英文ビジネスメールでは論理的矛盾を避けよう。
海外は日本以上に”論理的であるかないか”にシビアである。英文メールを書くとき、文章の構成自体や文章の前後、主張と根拠に矛盾がないか確認しよう。
英文メールに限らないが、「論理的であるかないか」は海外とビジネスをする上でかなり重要な要素であるので覚えておこう。論理的な思考を持っていないだけで「こいつは使えない」と判断する外国人上司も一定数存在する。
ちなみに、論理的とはどのようなものかわかるだろうか?論理的とは、「相手にとってわかりやすい」と言い換えることができる。
それは論理的矛盾を避けて物事を書いたり説明することで、そこに一貫性が生まれるからだ。一貫性があることにより主張や説明の構造が明確化するので、相手の頭に内容がすっと入っていくようになるのだ。
常に論理的矛盾がないか確認し、相手にとってわかりやすいメールを意識しよう。
2. 結論を最初に書く
結論や主メッセージは必ず文頭で書こう。
日本では起承転結の文章が美学だが、この例は海外には当てはまらない。海外ではまず「結論ありき」で、その後に「理由」や「補足」の説明がくるのが一般的である。
僕の実体験だが、多くの外国人は几帳面な日本人のようにメールを隈なく読むことはしない。最初の数行を見て、そこで自分へのアクション等が示されていなければアーカイブをして終わりだ。
あなたのメールが今後開かれる可能性は少ない。そうするとこちらからまたリマインドをする手間が増え、生産性はどんどん下がっていく。
相手に読んでもらいたい重要なメールであればあるほど、必ず結論や主メッセージを文頭に書くことを意識しよう。そうすることで、相手に一度で読んでもらえ、アクションを起こしてもらえるようになる。
3. 簡潔にする
英文メールは”簡潔に”、これが基本であり大原則だと覚えておこう。
外国人とのメールは日本人同士のコミュニケーション以上に無駄が少ない。事実、要件を一行だけ「Well noted」書いて済ませるメールも大量に存在するのだ。
そんな中、やたら分量だけ長いメールを書いたところで相手の心境はプラスには働かないし、むしろマイナスに働くのは明らかだ。
英文メールにおいては、自分が伝えたいことをシンプルに書くことを意識しよう。余計な装飾は不要だ。それだけでも外国人からの印象は格段に良くなる。
4. 相手への思いやりを持つ
これは少し上級編になるが、英文メールを作る際、相手へ思いやりの気持ちを持って書くと、相手が受ける印象は良くなるものだ。
英文メールを実践の場で使い始めるとわかることだが、多くのメールがぶっきらぼうで、そっけない文章の割合が多い。それは簡潔さやシンプルさを求めるがゆえの姿とも取れるが、一つ表現を変えるだけでも英文メールの印象はグッと良くなるのが事実だ。
例えば英語にも「敬語の表現」というものが存在する。相手の立場に合わせて表現を変えることで、ビジネスを円滑に進めることができるのだ。
「メールで相手に何かお願いをするとき」の例を以下に挙げる。大きく捉えれば同じ意味合いだが、受け取る側の印象は全然違う。イメージとしては上の方が敬語の意味合いが強く、下に行くほどフランクさが強くなってくる。
相手に何かを依頼するときの例文
Would you mind if I asked you to 〜
Would it be possible for you to 〜
I would appreciate it if you could 〜
Perhaps you could 〜
Could (Would) you 〜
Can you 〜
Please 〜
他にも、Could youやPleaseの後に”Kindly”という言葉を続けると、敬語の意味合いが強くなるという表現もある(Could you kindly, Please kindlyなど)。 簡潔さを求め、結果としてぶっきらぼうになりがちな英文メールであるからこそ、一つの工夫で相手の印象を良くすることは大事だ。
敬語の英語を勉強したいなら敬語の英語の本がおすすめだ。英語の敬語表現が多数網羅されており、英語中・上級者にとっても勉強となる本である。
英語ビジネスメールの効率的な勉強方法 3ステップ
英文ビジネスメールの書き方で意識すべき4つのことがわかったところで、今度は実際にビジネス英文メールを習得するための”効率的勉強法”をお話しする。
ビジネス英語メールを身につけるためのステップは大きく3つに分けることができる。
ステップ1:定型文を集中的に覚える
ビジネス文書には決まりきった型、定型文というものが存在する。それは日本語も英語も同じである。
まず初めにその定型文を覚えることで、そこから応用的に多様な言い回しができるようになるのだ。
なので、英語ビジネス文書で頻繁に用いられる「定型文」を覚えることが、効率的な勉強法だ。
例えば、実際に海外の外国人とのビジネスコミュニケーションで使う定型文の例は次のようなものがある。
ビジネス英文メールの定型例文
Could you please send documents within today?
この書類を今日中に送って頂けますか?
Would it be possible for you to prepare documents?
この書類を準備して頂けますか?
Please kindly contact with him.
彼にコンタクトを取ってみて下さい。
Please find attached file.
書類を添付しますのでご査収下さい。
We would like you to attend this meeting.
この会議にあなたも参加して頂けると幸いです。
I would like to inform you that we will launch new service next year.
私たちは来年新しいサービスを開始することをお知らせします。
It would be highly appreciated if you could reply to us by tomorrow.
明日までに返事を頂けると幸甚です。
We really apologize for inconvinience caused.
この度はご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。
Trust you are doing well.
お元気でしょうか?
We would like to explain about our business.
私たちのビジネスについて説明をさせてください。
太字の部分がいわゆる定型文だ。これらはビジネス文書中で頻繁に登場するフレーズである。定型文を優先的にまず覚えることで、それに続く文章は状況に応じて変化させれば良いのだ。
例えば上記文中の「Could you 〜?(〜できますか?)」というシンプルな定型文を覚えるだけでも、ザッと次のような表現をすることができる。
Could you(〜できますか?)を用いたビジネス英語メールの例文
Could you come to my office?
私のオフィスに来て頂けますか?
Could you bring this file to HR?
このファイルを人事部に持って行ってもらえますか?
Could you close that door?
あのドアを閉めて頂けますか?
Could you explain about this graph?
このグラフの内容を説明して頂けますか?
Could you speak more slowly?
もう少しゆっくり話してもらえますか?
Could you summarize this information?
この情報を要約してもらえますか?
Could you give me an estimate?
お見積もりをいただけますか?
このように、型となる定型文をまず初めに覚えることで、闇雲にフレーズを全部覚えようとするよりも何倍も効率的にビジネス英語メールを習得することができる。
定型文を覚えるなら、実践でよく使われる定型文が載った例文集を用いるのが効果的だ。僕のおすすめは複数あるので紹介しておく。
英文ビジネスメールの習得でおすすめの例文集
- 英文ビジネスEメール 実例・表現1200
:英文メールでの宛先や文頭、本文の書き方から締め方まで、基本的な英文メールの書き方のコツが網羅されている。また、各シーンに合わせた例文も多数記載されているので、一冊手元にあると心強い。
- 定型パターンですぐに書けるビジネス英文Eメール:「各シーン毎に使われる定型文が分けて記載されている」「使われている定型文が実践的」という点が使いやすいと感じた。
ステップ2「インプットとアウトプットを機械的にこなしていく」
よく使われる定型文を抑えたなら、次はフレーズのインプットとアウトプットを大量にこなしていこう。
インプットとアウトプットを大量に繰り返していくことで、定型文やフレーズは頭に染み付いてくるようになるからだ。
ここで、闇雲に例文集の文章を読んだり書いたりしても実力の伸びは遅い。
より早く効率的に英文ビジネスメールをマスターしたいなら、”自分で文章を作ってみる段階に早く入ること”に尽きる。つまり「実践」である。
自分で英文メールを作る実践形式を早くから取り込むことにより、実力は一気に向上するのだ
とはいえ、自分で文章を書くと、最初の頃は「果たしてこの文章で通じるのか・・」と不安になることの方が確実に多いだろう。そこで活用するのが「添削ツール」だ。
添削ツールを使った勉強法
添削ツールとは「自分が書いた英語が正しいか添削してくれるツール」のことだ。昔の人は英語を学ぶにも良い教材やツールが少なかったが、現代はこういうツールが発達してきているのでこれを利用しない手はない。
添削ツールで現段階で一番簡単に使えておすすめできるのはGrammarlyだ。Grammarlyは英文の添削ツールとして知る人ぞ知るツールである。文法が予め登録されており、自分の書いた文章が文法的に誤っている場合などに自動で指摘してくれるツールだ。Grammarlyはコンピューターが自動で添削をしてくれるツールであるがゆえに、気軽かつ簡単に利用できる。
もしコンピューターでなく本当のネイティブに添削してもらいたい場合、おすすめのツールはLang-8だ。こちらも自分で書いた英文を添削してくれるオンラインツールだが、実際に添削してくれる人はコンピューターでなく人である。
Lang-8に登録しているネイティブの人たちには様々なバックグラウンドを持っている人がいる。僕がLang-8を日常的に使って勉強していた時は、語学学校の先生を初め、研究者や一般の会社員の方、それから大学生まで幅広い層の添削者がいた。それぞれの立場で文章を添削してくれるため、コンピューターのように答えが均一にならず、いろいろな言い回しを知ることができるメリットがある。
他にも次のような添削サイトがあるので、自分で使ってみて使いやすいものを使うと良い。
ステップ3「仕事で実践する」
ここまでのステップで英語ビジネスメールの基本は既に身についている。ただ、覚えた英語メールフレーズも使わなければ宝の持ち腐れだ。
将来英語を使って仕事をしたい人は特に、英語を日常的に使う会社や部署で働くことを希望しよう。
昨今のグローバル化に伴い、今まで英語を使わなかった人であっても、今後英語を使って仕事をする場面は多く出てくる。
その貴重な機会が目の前に現れたなら、必ず自分から手を挙げてチャンスを掴もう。そして実際の仕事で使われる英語を肌で経験しよう。実践こそが最強の練習場となるからだ。
ビジネス英語メールのスキルを身につけるなら”今”だ
述べてきた通り、グローバル化が進行している現代においては、たとえどんな仕事をしていても英語を使う機会は今後増えてくる。
いざ英語が必要となったときに勉強を始めては遅い。ビジネスの場で使える英語メールのスキルは必須だ。今、身につけよう。
ビジネス英語を短期間で習得したい場合、英語コーチングスクールを利用することがおすすめだ。
英語コーチングはパーソナルトレーナーが専属でつき、トレーニングジムのライザップばりのサポートのもと、ビジネス英語に必要なメール・会話を短期集中2〜3ヶ月で叩き込める。
実際に得られる効果は「おすすめの英語コーチングスクール5つを徹底比較【目的別に紹介】」で紹介しているので、ビジネス英語をいち早く習得したい場合は、検討してみると良い。
ここから3つのステップを紹介するが「とにかく最短でビジネス英語をマスターしたい」という方は、以下2つのサービスどちらかを使うことで、シンプルな方法でビジネス英語をマスター可能だ。
この2つは、ビジネス英語を最短で習得できるサービスだ。お金はかかるが、投資できる方は、この2つのサービスを使うことで、最短でビジネスで使える英語力を身につけることができる。
どちらも「無料体験」「無料カウンセリング」があり、ビジネス英語メールのコツを始め、ビジネス英語全般を習得するコツなどを無料で知ることができる。利用・受講する意思がなくても無料でお試し・相談できるので、まずは無料体験・無料カウンセリングに参加してみることも悪くないだろう。
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