- 無料のプログラミングスクールを受けようか悩んでいるんだけど、無料って何だかんだ裏がありそうだし怖いなぁ。有料のプログラミングスクールを受けた方が良いのかな?
本記事では無料プログラミングスクールに関するこのような疑問に答えていきます。
さて、最近は初心者向けのプログラミングスクールがたくさん出てきています。それでも、「無料だから絶対に何か悪い裏がある」「タダより怖いものはないって言うし..。」と感じることがあるんじゃないでしょうか?
僕は新卒で営業として就職し、その後働きながらプログラミングスクールを使ってスキルを習得しましたが、僕は有料のスクールを受けました。理由は2つあり、そもそも当時は無料スクールの数自体がまだ少なかったことと、もう一つは上記のように、「無料プログラミングスクールはなんか怪しい…。有料の方がきっとマトモでしょ。」と思っていたからです。だから僕は当時、有料のプログラミングスクールであるTechAcademyを受けました。
ただ、実際にスクールを受講し、後から様々プログラミングスクールの実態を徹底的に調べて気づいた結論としては、「無料プログラミングスクール=悪」という構図は成り立たないということです。実際、無料プログラミングスクールで良い技術を身につけ、良い就職先に入っている初心者も多くいます。
- 無料だから絶対に何か悪い裏がある
- タダより怖いものはない
これらは僕も当初感じていたことですが、根本的に、この解釈自体が間違いなんですよね。
無料であることには理由があります。そして大事なことは、その理由次第で、本当に無料であることが悪い影響があるのか、それとも問題ないのかがわかるからです。
そこで本記事では、悪い誤解をされがちな無料プログラミングスクールに関して、徹底的に内情を紐解いていきたいと思います。
最終的に無料スクール、有料スクールを選ぶことはあなたの自由です。どちらの場合でも選べるよう、両方の場合の選択肢も提示していきますので、プログラミングスクール選びで迷っている方は目を通してみてください。5分ほどで読める文量です。
目次
無料プログラミングスクールの仕組み
まずは無料のプログラミングスクールの仕組みについて理解しましょう。
仕組みとして上記の通りでして、無料である理由は、「就職先企業」→「プログラミングスクール」に対してお金が支払われているからです。単純にキャッシュポイントが受講生ではなく、就職先企業となっているだけです。ですから、運営に手を抜いているからとか、講師の質が悪いとか、カリキュラムの質が低いとか、決してそういう理由で無料になっているのではありません。
じゃあなんでこんなビジネスモデルが成り立つかというと、一言で言えばIT業界全体がエンジニア不足だからです。企業はエンジニアを採用したいけどエンジニアの数が少ないから採用できない。自社でイチから育てる余裕もないし、でも採用しないと人手は足りない。そんな状況なので、未経験の方を育てて、企業に紹介するプログラミングスクールのビジネスが成り立っています。
この仕組みは上記の登場人物3者すべてにメリットがある仕組みでして、
- 受講者:無料で質の高いレッスンを受けることができる
- プログラミングスクール:教えることに特化でき、かつ受講生同レベルなので教えやすい
- 就職先企業:一定レベル以上のエンジニアを採用でき、初期の育成の手間が省ける
このように、みんながメリットとなる仕組みなんですよね。せっかく良い仕組みになっているのに、あまり理解していない人が多いのが残念なのですが、一応こんな仕組みになっています。
無料プログラミングスクールの受講条件
上記仕組みになっているので、無料プログラミングスクールの受講の条件は、基本的に以下のようになっています。
- プログラミングスクールが紹介する企業に就職すること
- プログラミングスクールが提携している企業に就職すること
つまり、就職先はあらかじめ決められた手札の中で選ぶということです。
これに加えて「20代限定」「関東在住者限定」という条件があるスクールも多いので、その辺りは各スクールの受講条件を確認してみてください。当サイトでは一通りの無料スクールのレビューもしているので後ほど参考にどうぞ。
参考:おすすめのプログラミングスクール4社を徹底比較する【受講者が特徴や使用メリットを全てまとめた】
ちなみに、無料スクールは、30代以上の未経験者だと受けられないケースがほとんどですね。その辺りはスクール業界は少しシビアです。とはいえ、30代以上でも道はあるので安心してください。具体的な方法は30代未経験でもプログラミングスクールを使えば独立や転職できる?【結論と手順解説】でまとめているので、気になるなら後ほどご一読ください。
ほとんどの無料プログラミングスクールの就職はSES契約
さてここからが本題ですが、無料スクールに対して警笛が上がっているのは、無料スクールで就職する場合はSES契約となるからです。このSESという形態が、一般的にはあまり印象のよくない業態なんですよね。
SESってどんなもの?ブラック企業への入り口?
SES契約とは、システムエンジニアリングサービスを略したものです。
上記の通り、SES契約は就職先企業に正社員として雇用され、その後仕事の依頼元の企業先に派遣され、そこで客先常駐として働きます。
一般的にSES契約は、自社内開発と比較してストレスも少なくなく、給料も少ない傾向があります。立場としては就職先企業<依頼元企業なので、依頼元の企業体質によってはブラック的な労働をさせられやすく、そのため、「無料プログラミングスクール経由で就職するとブラック企業に入れられる」と言われるわけです。
有料でも無料でも、最初はSES契約が一般的
ところが、実は無料プログラミングスクールだけじゃなく、有料のプログラミングスクールであっても、最初はSES契約として派遣されることが多いんですよ。何も無料スクールだからSES契約が多いわけではありません。
ですので、「無料プログラミングスクールは良くないから、有料スクールを受けとけ」というのは論点がずれているんですよね。SES契約を目の敵にするなら、本来無料スクールだけでなく、有料スクールも避けないといけません。でも、有料スクールについては、この点については語られていないことが実態です。
余談:無料は果たして悪なのか?ほかの無料サービスの事例から考えてみる
そもそも、世の中に無料のサービスなんてたくさんあるわけです。
例えば転職エージェント。転職エージェントは転職するときに使うサービスでして、僕も一度転職したときに使いましたが、転職エージェントもほとんど無料です。転職エージェントも利用者の入社決定時に採用企業から「紹介料」を受け取って成り立つビジネスで、無料プログラミングスクールと同じ仕組みです。
転職エージェントを使った転職は、日本ではごく一般的です。例えば大手のリクルートエージェントは、これまで約38万人の転職決定者を輩出していますし、今も毎年3万人くらいが、無料のサービスを使って転職しています。もし無料であることを悪とし、無料サービス経由の就職先全てをブラック企業とすると、彼ら全員ブラック企業で労働させられていますよね。
無料というものに抵抗を感じるなら、一度立ち止まって「無料の意味」を考えてみてください。ネットの情報は短絡的に無料=悪という捉え方をしているものも多いですが、無料でも良いサービスはたくさんありますよ。Googleだって無料で使えますし、LINEだって無料ですよね?無料であることの本質を見ることが大事です。
未経験ならまずは下積みが必要
このように、無料スクールであっても、有料スクールであっても、どちらだから良い、悪いということはありません。そして、どちらであっても、SES契約というのは未経験者にとっては登竜門となります。
未経験からいきなりリクルートやYahooのような大手Web企業に入ることはできません。まずは下積みからスタートし、月収20万えn台くらいで1〜2年経験を積んでから、本当に行きたい企業や働き方(フリーランスエンジニアなど)に移行する必要があります。
1〜2年の下積みすら我慢できないなら、エンジニアになることは諦めた方が良いと思います。エンジニアは努力すれば目指せますが、それでも覚悟は必要です。
でも、たった1〜2年耐えたなら、そこからフリーランスエンジニアとして月収50万円以上を目指すことは十分可能ですし、年収1,000万円だって現実的です。在宅勤務で家族とゆったり過ごしたり、海外リモートして世界を旅しながら自由に生きることも、エンジニアならハードル低く実現できます。
SES契約でブラック労働させられるかは、結局のところ「運」です。有料スクール、無料スクール関係なしに、上述した依頼元企業の職場環境次第です。
そして忘れて欲しくないことは、SES契約で派遣される依頼元企業にも、良い職場はたくさんあるということです。僕の友人でSES契約で客先常駐し、毎日楽しく働いている人だってたくさんいます。エンジニアになりたいなら、登竜門だと思って、まずは一歩を踏み出すべきかなと思います。
まとめ
述べてきたように、無料スクールだから悪い、有料スクールだから良いというわけではありません。無料スクール経由で技術を身につけ、エンジニアとして就職し、楽しくスキルアップしている人もたくさんいます。
無料であることは金銭的なリスクがないので、受講者にとっては大きなメリットです。頭ごなしに無料スクールを敬遠するより、無料だからこそまず検討する方が、結果として選択肢が多くなり、良い選択ができると思います。
最悪、本当に職場が合わなければ、就職先企業に願い出て現場を変えてもらったり、転職を検討すればOKです。いまは前述通り、エンジニアはとにかく人手不足なので、就職先企業なんていくらでも見つかります。エンジニアの業界は転職なんて当たり前で、転職回数が多いからといって不利になることも少ないので、自分に合った就職先を納得いくまで探すことが大事です。
参考までに、無料・有料混合ですが、本当におすすめのプログラミングスクールを4社厳選してまとめています。10社も20社も比較する必要はないです。
どうしても自社内開発の企業に最初から就職したいという方は
ここまで読んできて、「それでもどうしてもSESは嫌だ。自社内開発が良い」という方は、ポテパンキャンプを検討してみると良いです。ポテパンキャンプは僕の知っている限りでは唯一、「自社内開発の就職先だけ」を扱っているスクールです。
ポテパンキャンプは有料ですが、費用面も3ヶ月22万円、4ヶ月44万円と、一般的な有料スクールより安いです。
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