「海外駐在や海外勤務を目指す」というと、海外に本社がある「外資系企業」が頭に浮かんでくる方はとても多いと思います。
とはいえ、外資系企業であれば本当に海外赴任や海外勤務ができるのか、できるとすればどんなパターンが多いのか、実態がわからない方は多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、元海外赴任者であり、外資系企業の転職支援にも長年携わってきた筆者が、外資系企業の海外赴任・海外勤務のリアルを解説します。
結論からお伝えすると、外資系企業は日系企業と比べると、海外駐在・海外勤務はしにくいことがリアルな実態です。
この記事を読めば、外資系企業の海外勤務のリアルや、実際に海外赴任を目指せる方法がわかりますよ。海外赴任や海外勤務に関心をお持ちなら、ぜひ最後までチェックしてみてください。
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目次
外資企業だと海外駐在・海外勤務を実現しにくい理由
冒頭でも述べた通り、外資系企業だと海外駐在・海外勤務を実現しにくいです。外資系企業で海外赴任・海外勤務が難しい理由は次の通りです。
- 外資系企業にとっての日本は、世界で数ある拠点の一つにすぎないから
- 海外拠点の人材には海外駐在・海外勤務のチャンスがほぼ無いから
1. 外資系企業にとっての日本は、世界で数ある拠点の一つにすぎないから
外資系企業というと「グローバル」「英語を使ってビジネスができそう」というイメージがあると強いと思います。
実際に私が転職支援の仕事をしているときも、このようなイメージが先行し「外資系企業なら海外赴任できそう」と外資系企業を希望する方を多く見ます。
確かに、外資系企業はグローバルに事業展開をしていますし、本国を含めた海外拠点と英語でやりとりをするケースも多いです。ビジネススキルや市場価値を高める経験をたくさん積むことができる点も大きなメリットです。
ですが、外資系企業にとっての日本は、世界で数ある拠点の一つにすぎないことも事実です。世界中に拠点があるとはいえ、実際に世界中の拠点で働けるどうかは”全く別の話”なんですよね。
2. 海外拠点の人材には海外駐在・海外勤務のチャンスがほぼ無いから
世界中に海外拠点がある外資系企業で、海外駐在・海外勤務のチャンスさえもらえれば、海外赴任・海外勤務できる可能性はもちろんあるでしょう。
ですが問題なのは、外資系企業でいう日本拠点のような「海外拠点」の人材には、残念ながら海外駐在・海外勤務のチャンスが”ほぼ無いこと”がリアルな実態です。
なぜなら、海外駐在や海外勤務のチャンスが多いのは、世界中にある拠点で採用された人材ではなく、その会社の本社を有する「本国で仕事をしている社員」だからです。
わかりやすくいうと、例えばアメリカのGoogleでいえば、アメリカの本国で働いているアメリカの社員であれば、海外駐在・海外勤務のチャンスが多いです。ですが、Googleの日本法人で働いている日本人となると、海外駐在・海外勤務のチャンスはかなり少なくなります。
日系企業でいえば、トヨタ自動車の本社がある日本で働く、日本のトヨタの社員は海外駐在にチャンスがたくさんあります。ですが、トヨタの海外法人で仕事をしている外国人だと、日本など他の国へ赴任するケースはかなり少ないです。
このように、外資系企業にとっての日本は、世界に数ある拠点の一つに過ぎません。かつ、海外拠点の人材となると、海外駐在・海外勤務のチャンスがほぼありません。
これが日本人が外資系企業だと海外駐在、海外勤務が難しい理由です。
外資系企業で海外赴任・海外勤務を実現できるパターン
外資系企業は海外駐在・海外勤務は実現しにくいものの、中には外資系でも海外駐在・海外勤務できるパターンがあります。そのパターンは次の通りです。
- 海外駐在・海外勤務の可能性がある外資系企業に入社し、異動にチャレンジする
- 日本で大きな結果を出し、海外拠点に異動する
- 海外の現地採用に応募する
1. 海外駐在・海外勤務の可能性がある外資系企業に入社し、異動にチャレンジする
外資系企業の中にも、海外駐在・海外勤務できる数少ない企業はあります。そういった海外駐在・海外勤務の可能性がある企業に入社できれば、社内で海外赴任できるチャンスを追うことができます。
例えば私が海外赴任していたときは、外資系のコンサルティング企業で、日本から海外赴任している日本人がいました。もちろん簡単に海外赴任できるわけではありませんが、外資系企業でも海外赴任のチャンスがないわけではありません。
「でもどの外資系企業が海外駐在・海外赴任できるかわからない」と思ってしまうでしょう。
そのように感じるなら、外資系企業の海外駐在・海外勤務事情に精通した転職エージェント・サービスに無料登録し、情報を聞いてみることがおすすめです。
参考までに、業界内で評判がよく、外資系企業に強い転職エージェント・サービスをまとめると次の通りです。
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2. 海外の現地採用に応募する
こちらは海外駐在ではありませんが、海外の現地法人に直接応募し、「現地採用」として働くパターンもあります。
現地採用の大きなメリットは、自分自身で行きたい国を選んで応募できること。海外駐在の場合、行きたい国を選ぶことは基本できません。会社が決めるからです。行きたい国を選べるのは、現地採用ならではの魅力と言えるでしょう。
一方で、現地採用にはデメリットもあります。最大のデメリットは、海外駐在員と異なり、待遇面がとても低くなってしまうことです。海外赴任する国の物価によっては、厳しい生活を強いられる可能性はあるでしょう。
このように、あなたが何を希望するかで、現地採用は「良いもの」にも「悪いもの」にも変わります。
3. 日本で大きな結果を出し、海外拠点に異動する
日本で目覚ましいほど大きな結果を残し、海外拠点に異動できるケースはあります。
数こそかなり少ないですが、仕事で大きな結果を残せば、本国などから引き抜かれるチャンスは実際にありますし、私も周囲で事例を聞いたことがあります。
このように、外資系企業で海外駐在を実現するのはハードルが高いですが、100%無理というわけではありません。
外資系企業よりも海外駐在・海外勤務を実現しやすい方法とは?
結論、日系企業で海外駐在・海外勤務を目指すことです。
日系企業は外資系企業と異なり、たくさんの社員が海外へ赴任しています。外資企業と比べて、海外赴任者の母数が圧倒的に異なるため、チャンスももちろん多いです。
海外駐在できる日系企業はたくさんありますが、外資系企業と同じく、以下のエージェント・サービスに無料登録すると教えてもらえます。
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どちらもハイクラス向けのため、ある程度経歴がないと紹介を受けられない可能性はあります。
ですが、あなたが年収600万円以上・上場企業勤務・ベンチャー等で実績を残してきた方であれば、あなたにあった海外駐在できる企業を紹介してもらえる可能性が高まります。
海外赴任・海外勤務を目指すよりも具体的な方法は「海外駐在員になるには?海外赴任したい方向けに元駐在員の僕が解説【海外勤務できる企業も紹介】」でまとめています。こちらもぜひチェックしてみてください。
まとめ
まとめると、外資系企業で海外駐在・海外勤務はとても狭き門ではありますが、不可能ではありません。外資系企業は海外とビジネスをする機会も多いため、ご自身のスキルや市場価値を高める貴重な経験になるでしょう。
一方で、あなたが海外駐在・海外勤務をとにかくしたいなら、おすすめは外資系企業ではなく、日系企業です。日系企業は海外駐在・海外勤務のチャンスがたくさんあります。
日系企業で海外赴任・海外勤務を目指す具体的な方法は「海外駐在員になるには?海外赴任したい方向けに、元駐在員の僕が解説【海外勤務できる企業も紹介】」でまとめています。こちらもぜひチェックしてみてください。
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