海外赴任がつらい・帰りたい駐在員は途中帰任や退職してもいい【4つの選択肢】

海外赴任を辞めたい駐在員は辞めてもOKです【現実的な選択肢は4つ】

 

「海外赴任の生活が辛い。この先何年も、駐在員生活を続けられる気がしない…」

「海外駐在を辞めて退職し、途中帰任したら、もう人生終わるよな」

「海外赴任生活が本当にしんどくて疲れた。できることなら今すぐ日本に帰りたい」

 

あなたはいま、このように悩んでいませんか?

 

僕は20代でアフリカに海外赴任をしていたのでよくわかりますが、赴任先の環境によっては、生活習慣の違いや人間関係、孤独感など、海外赴任は強いストレスを感じてしまいますよね。

 

「海外駐在生活はもう疲れた」「海外赴任が辛い」「できることなら退職して、いますぐ途中帰任したい」「海外駐在員なんてならなければよかった」と、そういう気持ちが頭の中で湧いてくることは、ある意味自然なことだと思います。とはいえ、

 

「日本への途中帰国を申し出たら、この先のキャリアが詰んでしまう…」

「海外駐在を辞めて転職しても、途中で辞めた人を採用してくれる企業なんてきっとない…」

 

…と、こんな悩みも同時に感じながら、結局行動することができず、苦しい毎日を過ごしているのではないでしょうか。

 

結論からお伝えすると、海外赴任を辞めたい駐在員は、無理せずに途中帰国して退職して大丈夫ですよ。事実、海外赴任の途中で退職を申し出て、駐在を辞める方は一定数存在するからです。

 

私は現在転職支援の仕事をしているため把握していますが、あなたの周囲にそういった方がいなかったとしても、世の中には海外駐在中に途中帰任し、そのあとに良い人生を築いた方はたくさん存在します。

 

そこで本記事では、海外赴任から退職・途中帰任をする方法を含めて、海外赴任を辞めたい人の対処法を、元駐在員の僕が解説します。結論、現実的に取れる選択肢は「4つ」あります。

 

本記事を読めば、海外赴任を辞めたいと思う場合に、どのような選択肢をとっていけばいいかがわかるようになりますよ。海外赴任を辞めたいと感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

一緒に読みたい

なお、海外赴任からの途中帰任・退職を考えている方には、以下記事も一緒によく読まれています。

海外駐在に選ばれた経験というのは転職・キャリアに間違いなく有利に働きますし、いまの会社にバレることなく、海外にいながら「次の道」を模索する方法もあります。

本記事と一緒に上記の記事も読むことで、今後の選択肢がはっきりと見えてくるでしょう。

 

【実体験】駐在員が海外赴任を辞めたい、疲れた、辛い、帰りたいと感じる4つの理由

結論、僕自身の実体験や、周囲の駐在員で悩みを抱えていた人は、概ね下記の悩みを持っていました。

 

  1. 生活習慣や文化(食事や住環境、価値観や語学等)が合わない
  2. 海外特有の閉鎖的な人間関係(特に日本人コミュニティ)で上手くいかない
  3. 日本の家族や友人、恋人に会えない(孤独感)
  4. 仕事がハードすぎて疲れた(夜の接待や休日ゴルフ含めて休めない)

 

1. 生活習慣や文化(食事や住環境、価値観や語学等)が合わない

日本にずっと住んでいると、日本の生活習慣や文化が染み付きますよね。日本の生活に慣れすぎてしまうと、海外の生活に慣れるのは特に苦労する駐在員が多いです。

 

例えば僕はアフリカにいましたが「食事」が合わずに非常に苦労しました。また「住環境」に関しても、日本のように便利ではないので、その点でもストレスを抱えました。

 

また僕の友人でアメリカへ駐在していた方は「英語」に相当苦労し、ストレスを抱えていました。

 

例えば、アメリカなどの「英語が母国語」の国だと、アジアなどの「英語が非母国語」の国と比べて、英語で苦労する方はかなり多いです。アメリカなど英語が母国語の国は、英語レベルが高いことが多く、言語面でついていけない日本人が多いからです。

 

このように、生活習慣や文化、言語の違いにより、生きていくこと自体に苦労し、海外駐在員を辞めたい、日本にもう帰りたいと感じる駐在員は多いですね。

 

2. 海外特有の閉鎖的な人間関係(特に日本人コミュニティ)で上手くいかない

駐在経験があるなら誰しもわかるかなと思いますが、海外駐在すると、特有の日本人コミュニティがありますよね。

 

基本的に駐在員というのは「日本人で固まる傾向」がありまして、同じ会社の上司・先輩、また取引先やその家族まで、これらの方との距離感は、日本にいるよりも遥かに近くなります。

 

要は、仮に自分と合わない人物がいたとしても「逃げられない」んですよね。

 

日本であれば、仮に嫌な人がいたとしても、関わらないように距離を置いたり、自分が離れることができます。ですが、海外の日本人コミュニティは狭いですから、距離を置こうとすれば、そのコミュニティ自体から距離を取らないといけない場合もあるんですよね。特に、日本人駐在員が少ない新興国の場合、この傾向は顕著にあります。

 

幸い僕の場合、人に恵まれたので良かったですが、人間関係が原因で海外駐在を辞めたいと感じる人は、僕が見ていても実際に多かったです。

 

3. 日本の家族や友人、恋人に会えない(孤独感)

日本に大事な人を残して海外駐在をしている場合、寂しさや孤独感から「日本に帰りたい」と感じることはとても多いです。

 

駐在先が香港や台湾、中国や韓国であれば、距離的にも近いので週末にふらっと帰れますが、ニューヨークやヨーロッパ、それこそ南米やアフリカの場合、週末でふらっと帰ることはできません。

 

加えて、それらの国は大抵「時差」がありますから、気軽に夜に電話をすることも難しいですからね。特に北米や南米の場合、時差は真逆に近くなりますから、なかなか連絡も取りにくいです。

 

このような「寂しさ」や「孤独感」を理由に、海外駐在を辞めたいと思う方も多いですね。

 

4. 仕事がハードすぎて疲れた(夜の接待や休日ゴルフ含めて休めない)

海外駐在員は仕事や赴任する国にもよりますが、基本的に「仕事が忙しい」場合が多いです。

 

  • 外国語での通常業務
  • 現地スタッフのマネジメント
  • 日本との調整機能
  • 日本の出張者のアテンド

 

こういった仕事を、駐在員は全てこなさないといけません。

 

加えて海外駐在員の大事な役割の一つに、出張者や取引先との接待や飲み会が、平日夜、休日問わずに入ってきます。

 

例えば僕の友人で香港に海外駐在員をしていた方は、出張者や取引先との飲み会を行い、貴重な休日も取引先との付き合いで時間を消費していました。

 

また、マレーシアに赴任した友人も、休日入ってゴルフ漬けでした。その友人は、ゴルフが全く好きではありませんでした。

 

もちろん、中には取引先や出張者との付き合いが少ない国や仕事もあります。僕もそこまで多くなかったので、この悩みはありませんでした。

 

ですが、特に中国や東南アジアなど、物理的な距離から出張者も多く来る国は、この傾向が高いと、見ていて感じましたね。ある種の「パワハラ」的な側面があります。

 

このように、ただでさえ仕事が忙しいのに、その上仕事外の付き合いが極めて多くなりがちなのが、駐在を辞めたいと感じる理由です。

 

海外駐在を辞めたい、途中帰任したいと思ったときの対処法【現実的な選択肢は4つ】

海外赴任を辞めたい、途中帰任したいと感じたら、結論、冒頭で述べた通り、辞めてもOKです。

 

ですが、選択肢は複数あり、かつリスクもそれぞれ違います。ですから、自分自身にとってどの道が本当にベストか、まずはご自身の頭で考えることが必要です。

 

その選択肢は以下の通りです。

 

  1. 悩みの原因を今のまま解消できないか考える
  2. 勤務地を変更してもらえないか、今の会社に相談する
  3. 辞めた後のことは決めず、退職・途中帰任を申し出る
  4. 転職活動をし、転職先が決まってから退職する

 

この4つです。それぞれ解説します。

 

1. 悩みの原因を今のまま解消できないか考える

まずは「今のままの働き方を続け、悩みが解消できないか」を考えることですね。

 

人生相談みたいな話になりますが、「何を人生で実現したいのか」、その目的を改めて考えると良いです。実現したいことがわからなければ、「どんな状態ならストレスなく毎日楽しく人生を送れるか」という視点でも大丈夫です。

 

いずれにしても、いまの働き方を続けて、結果として自分自身が満足できる道があるなら、その道を続けていけばOKです。

 

ですが今の環境ではどうにもならない場合は、残り3つのどれかの選択肢を取る必要があります。

 

2. 勤務地を変更してもらえないか、今の会社に相談する

いまの会社を辞めずに、勤務地を変更してもらえたら、悩みが解決する可能性はあります。

 

例えば、海外駐在を辞めたい原因が日本の家族や恋人に会えないことの場合、日本へ帰ることができれば、悩みは解消しますよね。

 

また、現地の人間関係がストレスの原因なら、海外の別のエリアまたは国に異動させてもらうことでも、悩みの解消につながります。

 

海外駐在という責任あるポジションを任せてもらい、ご自身から変更を申し出ることは勇気も必要かと思います。ですがこの選択肢で悩みが解消するなら、トライする価値はあると思います。

 

ですが、会社に一度、勤務地の変更を希望している意向を伝えてしまうと、仮にいまの場所で頑張る決意を新たにしても、何かとやりづらい場面も出てくるかと思います。

 

なのでこの方法については、他の選択肢をよく吟味し、実際にリスクのない範囲で行動した上で、「やっぱり会社にいって変えられないか聞いてみよう。それがダメなら、最悪辞めよう」くらいの覚悟が決まってからの方が、個人的には良いと思います。

 

3. 辞めた後のことは決めず、退職・途中帰任を申し出る

後先考えずに辞めてしまうことも、一つの解決策ではあります。

 

特に、海外駐在で「うつ病」に近い症状が出ているのであれば、その場合は無理せず、辞めるという選択肢を取ることを強くおすすめします。結局のところ身体や健康が一番大事です。健康じゃなければ何もできないですからね。

 

ただ、まだ頑張れる健全な気力があるなら、この方法はおすすめしません。なぜなら、どの会社にも属していない「ブランク期間」が空きすぎると、転職市場での評価が下がることになるからです。

 

ではどうするべきか、次の方法が最もおすすめです。

 

4. 転職活動をし、転職先が決まってから退職する

一番おすすめの方法は「先に転職活動だけ進めておき、転職先が決まってから会社に対して退職を申し出る方法」です。この方法こそが、最もリスクなく、海外赴任をやめる方法です。

 

前述通り、仕事を辞めてブランク期間が長くなると、転職市場での評価は下がりがちです。ですから、辞める決断を取るにしても、事前に転職活動を進めておき、転職先が決まってから退職する方が、リスクは圧倒的に少なくなるのです。

 

でも、海外駐在を続けながら転職活動なんてできるの?

…と思うかもしれませんが、結論できます。

 

全ての転職活動を海外で完結することは難しいです。なぜなら、どこの企業も大抵、最終面接は「対面」のことがほとんどだからです。少なくとも一度は日本で面接を受ける必要があります。

 

ですが、それ以外のこと、例えば

 

  • 求人を探す
  • 転職エージェントに相談する
  • 書類選考に応募する
  • Web面接を受ける

 

これらは、海外に住みながらでも、事前に進めることはできるんですよね。個人的な経験では、全体の約80%近くは、海外にいながらでも事前に進めることができます。

 

その場合、転職サイトや転職エージェントを使うことになりますが、こちらは「無料」で使えるところがほとんどなので、お金のリスクはありません。

 

また、転職サイトや転職エージェントに登録しても、いまいる会社に転職活動がバレることもありません。その点でもリスクはないです。

 

すでに海外駐在員を辞めたいと思っているあなたにとって、いますぐ転職する必要はもちろんないですが、転職活動自体は今すぐにでも始めることが必要です。なぜなら、こうやってネットで情報を調べることすらできなくなるほど、心に余裕がなくなったら、転職活動なんてまず進められないからです。

 

だからこそ、いざとなった時にすぐに次の道に進めるように、事前の情報収集も兼ねて、転職活動はいますぐ始めることが必要です。

 

海外駐在を辞めたい人向けの転職エージェント

海外駐在を辞めたい、途中帰任したい場合におすすめの転職エージェントをあげておくと、以下の3つがおすすめです。

 

海外駐在員を辞めたい人向け転職エージェント
  1. JAC Recruitment:ハイクラス求人に強い代表的な転職エージェント。海外駐在経験を活かせる求人が豊富。迷ったらここに無料登録し、情報収集から始めることがおすすめ
  2. doda X:ハイクラス向けの転職サービス。大手パーソルキャリアが運営。海外駐在経験者の支援に強い
  3. リクルートダイレクトスカウト:無料登録するだけで年収800〜2,000万円のスカウトが届く。

 

中でもJAC Recruitmentは、リクルート、dodaと並んで業界大手のエージェントであり、ハイクラス分野では日本トップクラスの規模を持つエージェントです。僕自身、海外赴任から帰った後に使ったのですが、駐在経験を活かしたハイクラス求人が特に多く、個人的に使って一番よかったです。

 

JAC Recruitmentには、海外駐在がなく、それでいて海外駐在経験を活かせる求人が豊富です。特に今の年収が600万円以上の方なら、良い求人を引っ張ってきてくれるので、退職・途中帰任したい海外駐在員であれば、良い条件の会社に転職しやすいですよ。

 

いますぐ退職、ということは考えられないと思いますが、前述通り、転職活動は今すぐにでも始めておく必要があります。

 

その第一歩として、退職・途中帰任した場合に、どれくらいの年収を、どんな業界の会社で実現できそうか、話を聞いてみるだけでも、心の持ちようは大きく変わると思います。

 

求人を知るためには会員登録する必要がありますが、登録は5分もあれば終わりました。登録・相談も全て無料ですし、現職にバレることもない仕組みですので、安心して使うことができます。

 

何より、日本に戻る選択肢があるとわかると、心はスッと軽くなるものですから、まずは5分で登録を済ませることをおすすめします。

>>JAC Recruitment公式サイトを見てみる

 

▼海外駐在員に強いJAC Recruitment▼

 

補足

海外駐在を辞めたい、途中帰任したい場合のより具体的なステップは「海外駐在中にできる転職活動を元駐在員の僕が解説【転職エージェント・転職サイトも紹介】」の記事で解説しています。

こちらの記事で、海外でもスモールスタートで始められる転職活動の方法を具体的に解説しました。なので、こちらを読みながら、行動を起こしてみましょう。そうすれば、今の現状を変えることができると思いますよ。

 

海外駐在中にできる転職活動を元駐在員の僕が解説【転職エージェント・転職サイトも紹介】

 

海外駐在から転職できる転職先ってどこがあるの?

結論、選択肢は様々です。僕自身、海外赴任を経験した後に転職をしましたが、海外駐在経験は転職で役立ちました。

 

例えば僕の場合、前述したJAC Recruitmentを使い、世界時価総額ランキングでトップ10に入る外資系IT企業をはじめ、日系大手やベンチャーなどの内定を勝ち取ることができました。その際、駐在経験が役立ちました。

 

これについては「海外駐在経験は転職に有利?元駐在員で現在転職支援をしている僕が解説」の記事をどうぞ。こちらの記事で、海外駐在と転職の関係や、駐在経験を活かした転職先を挙げています。

 

上記の記事は海外駐在を経験したあと、日本に戻って転職していることを想定して書いていますが、海外駐在員を途中で辞めた場合でも基本は同じです。

 

途中で辞めた場合、多少評価が低くなる可能性はもちろんあります。とはいえ、海外駐在に抜擢されたポテンシャルや、現地での経験を考慮してもらえる企業の方が多くあるので、行動あるのみです。

 

海外駐在経験は転職に有利?元駐在員で現在転職支援をしている僕が解説

 

まとめ:海外駐在を辞めたい、帰りたいなら、途中帰任しても大丈夫です

海外赴任は楽しいことも多い反面、辛く、大変なことも多いです。特に仕事のハードさ、人間関係、生活環境な日本を離れる寂しさは、多くの海外駐在員が抱えている悩みです。

 

僕自身、海外赴任をして感じましたが、どれだけ仕事ができる優秀な人でも、赴任する環境が合わなければ力を発揮できないことは普通にあります。

 

だからこそ、海外駐在を辞めたいと思う自分を責めないことが、本当に何より大事です。自分を責めてしまうと、「ここで辞めたら自分はダメだ…」となり、余計に苦しくなってしまいますからね。

 

とはいえ、辞めたいけど辞められず、辛い思いをしながら赴任生活がただただ過ぎていくことを待つのは、一番「避けるべきこと」でもあります。せっかく一度きりの人生なんですから。一つの会社に依存する必要もないんじゃないかなと、個人的には思います。

 

厳しいかもしれませんが、いまの自分の環境は、全て自分の過去の決断によって成り立っています。つまり、いまの自分の状況は、過去の自分に責任があります。

 

とはいえ、過去を後悔する必要は一切ないです。ですか、これから訪れる「未来」に関しては、自分の責任で決断をしていくことが必要ですね。

 

大人ですから、誰かの言いなりになったり、思考停止していては、自分の望む人生なんて送れるはずはありません。

 

だからこそ、考え、行動を起こしていきましょう。そうすれば、未来は必ず変えられます。

 

思考停止することなく、動きながら考えていくことが必要なタイミングじゃないかなと思います。大変な時期だと思いますが、未来を信じて、まずは「小さな一歩」を踏み出しましょう。

 

海外駐在を辞めたい人向けの転職エージェント
  1. JAC Recruitment【海外駐在経験を活かせるハイクラス転職エージェント】
  2. doda X【パーソルキャリアが運営するハイクラス向け転職サービス】
  3. リクルートダイレクトスカウト【無料登録するだけで年収800〜2,000万円のスカウトが届く】

 

海外駐在経験は転職に有利?元駐在員で現在転職支援をしている僕が解説

 

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新卒で大手グローバル企業→20代で海外赴任→現在は本業で転職支援、副業で会社経営。『Travewriter』は、IT・Web・グローバルを中心としたスキル習得やキャリア・転職情報について、実際に経験した体験談をベースに発信している学習・キャリアの情報メディアです。