「海外赴任が決まったんだけど、持ち家をどうするべき?」
「海外転勤でマンションを売却した方が良いの??それとも賃貸?空き家?」
「海外駐在で持ち家&マンションのおすすめの処理・管理方法を知りたい」
このように悩んでいませんか?
私は20代の時に海外赴任を経験しましたが、私の同僚や上司には、持ち家&マンションを購入した後に海外赴任の辞令を受け、自宅をどうするかで悩んでいる人がたくさんいました。
そこでこの記事では、海外赴任・海外駐在になったときに自宅の持ち家&マンションをどうするべきか、取れる選択肢とおすすめの方法を解説します。
今回、海外駐在員を顧客にしている不動産会社や、海外駐在の辞令を受けて自宅を賃貸した人・売却した人・空き家にした人にも話を聞き、海外転勤時の持ち家&マンションの管理・処理方法は何が一番ベストなのか、情報を調査しています。
本記事を読めば、海外赴任で持ち家&マンションをどうするべきか、あなたに合った方法や、間違いない処理・管理方法がわかりますよ。ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
海外赴任・海外駐在・海外転勤で持ち家&マンションはどうする?【方法は3つ】
海外赴任・海外駐在・海外転勤になったときは、持ち家&マンションをどうするかを考える必要があります。
「どんな選択肢があるの?」という疑問に答えると、方法は大きく3つあります。
- 売却する
- 賃貸する
- 空き家にする
それぞれのメリット・デメリットをまとめると次の通りです。
【表はスライドできます⇄】
方法 | メリット | デメリット |
①売却する |
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②賃貸する |
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③空き家にする |
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一つずつの方法を深掘りながら解説しますね。
1. 売却する
海外赴任・海外転勤になったときに代表的なのは「持ち家&マンションを売却すること」です。
売却するメリット
- 住宅ローンの支払いから解放される
- 残債よりも高く売れる場合、まとまったお金が手に入る
- 固定資産税・管理費・修繕積立金も支払わなくて済むようになる
持ち家・マンションを売却することで、住宅ローンの支払いから解放されることは大きなメリットです。住宅ローンは一般的に35年ほどあり、人によっては定年後まで支払いがあることも多いです。
海外駐在前に住宅ローンの返済から解放されることで、駐在中はローンの心配をすることなく、仕事や生活を楽しむことができます。
加えて、残債よりも売れる金額が多ければ、住宅ローンがなくなるだけでなく、まとまったお金が追加で入ってきます。特に今は不動産市況が良いですから、残債よりも売却額が大きくなることは決して珍しくありません。都心のマンションであれば、数千万円単位で含み益がある場合も多いです。
また、持ち家&マンションは持っているだけでお金が出ていきます。固定資産税・管理費・修繕積立金ですね。売却すれば、これらの費用も一切支払わなくて済むようになります。
売却するデメリット
- 帰国時の滞在場所が困る(一般的には実家やホテルなど)
- 残債よりも物件価格が低い場合、売却時にお金が持ち出しになることも
売却して困るのは、帰国時の滞在場所に困ることです。とはいえ、大体の海外駐在員は、一時帰国時は実家やホテルに宿泊しており、正式帰国時は最初はホテルに住みながら、次の物件を賃貸または購入で探しています。そんなに困ることはありません。
また、残債よりも売れた物件価格が低い場合は、売却金額でローン返済ができず、追加でお金が持ち出しになることもあります。とはいえ、最近は不動産市況が良いので、今のタイミングで売却すれば、持ち出しになる可能性は少ないでしょう。
このように、売却という選択肢は、現在特にメリットが多いため、実際に私の周囲の駐在員は、自宅の売却を選んでいるケースが多いですね。
2. 賃貸する
自宅の持ち家・マンションを「賃貸」の出すことも、よくある方法の一つです。
賃貸するメリット
- 賃料収入をローン返済に当てられる
- 人が住んでくれるので自宅が傷みづらい
自宅の持ち家・マンションを賃貸するメリットは、賃料収入をローン返済に当てられることです。借りたローンを他人が代わりに支払ってくれるため、帰国時には残債が減った自宅が手に入ります。
人があなたの代わりに住んでくれるため、空き家と異なり、自宅が傷みづらいこともメリットです。
賃貸するデメリット
- 毎月のローン返済額によっては、賃料収入だけではローン返済をまかなえない
- 固定資産税・管理費・修繕積立金はオーナーが支払わないといけない
- 退去や賃貸募集がある度にストレスがかかる
- 毎年確定申告をしないといけない
- 借りる人によっては自宅を傷つけられるなどトラブルも
デメリットは、毎月のローン返済額によっては、賃料収入だけでローン返済をカバーできず、自分の財布からローン支払いの持ち出しがあることです。
しかも、一般的な統計では、マンション価格は毎年2%ずつ下がっていくものです。マンションの建物部分は、築年数が経つごとに古くなり、価値が下がるからです。
賃料も物件価格に比例して下がっていく傾向があるため、現時点でローン返済がギリギリだと、お金の持ち出しになる可能性はとても高くなります。
退去・賃貸募集でストレスがかかることや、毎年の確定申告も必要になるため、ストレス・負担が意外とかかる点もデメリットと言えるでしょう。
3. 空き家にする
売却でも賃貸でもなく「空き家」にすることも、一つの方法です。
空き家にするメリット
- 帰国したときに住む場所や滞在先に困らない
- 家具や家財を全て自宅に置いていける
メリットは、帰国したときに済む場所・滞在先に困らないことです。家具や家財も自宅に置いて置けます。日本に帰る場所があるのはメリットと言えるでしょう。
空き家にするデメリット
- 自宅のメンテナンスが必要になる
- メンテナンスが月1〜2回だと自宅が痛む
- 留守宅の管理でお金がかかる(年間10万円以上)
- 住宅ローン・固定資産税・管理費・修繕積立金がかかる
- 空き家なので収益を一切生まず、物件価格も年々下がるケースが多い
空き家のデメリットはたくさんあります。例えば、自宅を維持するためには定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスも月1〜2回程度だと自宅が傷みやすく、ある程度の頻度で管理が必要となります。
仮に両親にお願いするにしても負担がかかりますし、業者に依頼してもお金がかかります。
さらに、住宅ローンがあるなら住宅ローンの返済は止まりませんし、固定資産税・管理費・修繕積立金は自宅を持っているだけでかかる固定費です。
賃貸に出さない分、収益も一切生みません。かつ、不動産は建物が消耗品ですから、物件価格も相場自体が高くならない限り、1年に2%程度は物件価格が下がっていく運命にあります。
住宅ローンを完済している、資産に相当な余裕がある方でない限り、自宅を空き家にするメリットは少なく、デメリットの方が多いと言えるでしょう。
私の周囲の海外駐在員・海外転勤者でも、自宅を空き家にしているケースはかなり少ないです。
迷ったら?海外赴任で持ち家&マンションを処理する方法
ここまで海外赴任・海外駐在・海外転勤で持ち家&マンションをどうするか、具体的な方法を解説しました。
基本的に「空き家」はデメリットが多いのでおすすめしませんが、「売却」と「賃貸」は迷う方が多いと思います。
ではどうするか、結論、おすすめは「売却すること」です。
おすすめは海外赴任・海外転勤前に持ち家・自宅を「売却」する
なぜ売却がおすすめかというと、一言でいえば、今は不動産の市況が良く、高い金額で売れる可能性が高いからです。
不動産市況というのは10年単位で良い市況・悪い市況のサイクルがあります。2020年以降、物件価格は地域によっては120〜130%近く値上がりしているデータもあるため、今は過去を見るとかなりの高値圏にあります。
一方で、物件を賃貸に出した時に「これくらいの収益性が欲しい」と投資家が考える、キャップレート=期待利回りという指標は、年々下がっています。
例えば、自宅用として保有している人が多い「ファミリータイプのマンション」であれば、以下の図でもわかるように、キャップレートは過去最高レベルで下がっています(グラフを見ると、右肩下がりになっています)
出典:キャップレートの動向 ~最新の不動産投資家調査より~ | 野村不動産
ここからわかることは、物件価格が高くなりすぎている一方、賃料収入が少ない市況であり、収益性が低くても、仕方なく賃貸に出したい投資家が多いということです。
そのような市況だと、あなたの物件の現在の価格に対して、良い金額で賃貸に出せる可能性はもちろん少なくなります。
これらのことを一言でまとめると、今は売却した方がお得で、賃貸に出す方が不利な状況なのです。
まずは「いくらで売却できるか」を知ることが大事
「とはいえ、今の自宅はそんなに高く売却できるの?」と感じるでしょう。
その通りで、実際にいくらで売却できるかがわからない限りは、売却した方が良いか、それとも賃貸で出した方が良いかは、正確にはわかりません。
だからこそ、まずは売却価格を知ることが必要です。
売却価格を手軽に知れる、おすすめの方法
売却価格を知れるおすすめの方法は、不動産の売却査定サイトで診断してもらうことです。
最近はネットで簡単に、自宅の売却価格を査定してもらうことができます。もちろん、査定は完全無料であり、査定してもらったからといって、売る必要は全くありません。
売却査定額が良ければ売却活動に進めば大丈夫ですし、逆にあまり査定が良くなければ、賃貸や空き家にして保有することを検討すると良いでしょう。
売却査定をするなら、査定実績が豊富な大手で相談することがおすすめです。その点で間違い無いのは、以下2つの不動産売却査定サイトです。
イエウールとすまいステップであれば、豊富な査定実績をもとに、あなたの自宅の売却可能額を的確に査定してくれます。
完全無料でネットで完結するので、気軽に査定してもらってみてはいかがでしょうか?
まとめ
まとめると、海外赴任・海外駐在・海外転勤の持ち家&マンションの処理方法には「売却する」「賃貸する」「空き家にする」の3つがあります。
中でも「空き家にする」はデメリットが多いのでおすすめはできません。
残るは「売却する」「賃貸する」の2つですが、おすすめは「売却すること」です。理由は、現在は物件価格が過去最高レベルで高くなっている一方、賃料はそこまで上がっていないからです。売却した方がお得なのです。
とはいえ、売却する場合も、まずはいくらで売れるかを知ることが必要不可欠です。
不動産査定で国内有数の「イエウール」というサイトなら、完全無料であなたの自宅がいくらで売れそうか、査定・診断してもらえます。
手軽にネットででき、査定してもらったからと言って売る必要は一切ありません。今後取れる選択肢を正確に把握するためにも、まずは自宅の無料査定を今すぐ済ませておくことをおすすめします。
参考:家を売るにはどうする?高く売却するためのたった3つの注意点を分かりやすく解説