
パラレルキャリアは、最近メディアでも多く取り上げられている働き方だ。パラレルとは「平行」という意味であり、パラレルキャリアとは平行して複数の仕事をする働き方だ。最近世間でよく出てくる「複業」という言葉も同義だ。
かくいう僕自身もパラレルキャリアとして複業をしながら働いている。昼間は会社で仕事をし、夜や週末にメディア運営、企業コンサル等を通じて、会社以外から月に100万円以上の収入を得て生活している。
僕自身はパラレルキャリアとしてはまだまだ未熟な方だが、会社員が自分の仕事をしながら収入を得るために必要な戦略を、僕自身が実体験を通じて感じた観点から4つ話していく。
- 現在会社員だが現状の収入に満足していない
- 将来独立する準備がしたい
- 自分の力を試してみたい
こういう想いを持っている人は、今回の記事を読んでみてほしい。
※会社員が月10万円の副業収入を得る方法は以下記事も参考に
パラレルキャリアで収入を得るための4つの戦略
パラレルキャリア(複業)で収入を得るために必要なことは何だろうか?圧倒的なスキル?行動量?確かにこれらは収入に影響を及ぼす。だがそれ以上に、会社員が複業で収入を得るためには抑えるべきポイントがある。それが次の4つの戦略だ。
- 好き or 得意 (or 好き and 得意)な仕事を選ぶ
- ニッチな分野を選ぶ
- 一点集中する
- 差別化する
これら4つの項目に関して具体的に説明していく
1. 「好き」と「得意」が重なる仕事を選ぶ
まず、パラレルキャリアで選ぶ仕事は好きな仕事か、得意な仕事か、好きで得意な仕事を選ぶことだ。選ぶ優先順位は次の通りだ。
- 好きで得意な仕事
- 得意な仕事
- 好きな仕事
なぜ「好き」と「得意」を挙げているか?それは、好きと得意は事業成長に不可欠な二つの要素を形成するからだ。
- 好き=熱意、意欲
- 得意=顧客への価値提供
まず、仕事をする上で熱意や意欲といった要素は非常に重要なものだ。熱意があれば仕事への取り組みは主体的になり、物事やスキルの習得も早くなるだろう。一方で、いくら熱量や意欲があったとしても、顧客へ価値を作れなければ仕事にはならない。
違いをイメージできるよういくつか例を挙げる。例えばあなたがどんなに食べることが大好きだとしても、ただ食べることが好きなだけでは仕事にはならない。食べることが好きで美味しいレストランを多数知っていて、キュレーションメディアのような形でおすすめレストラン紹介ができるようになって、顧客への価値は生まれるのだ。
旅行が大好きな人も、ただ旅行が好きなだけでは仕事にはならない。旅行が好きで、その土地独自の文化や体験談を自分らしく伝えられることで、顧客への価値は生まれる。
英語もそうだ。いくら英語を勉強したり使うことが大好きでも、教えるだけの技量がなければ顧客への価値は作れない。
このように、いくら自分が好きな対象があったとしても、それは仕事にはならない。仕事にするためには何より「得意」が「好き」より前に来なければならないのだ。
一方で、「好きだが得意でない仕事」にいきなり見切りをつけることはしない方が良い。なぜか?それは、好きの延長線上に得意が待っているケースが多いからだ。
英語が好きで好きで仕方ない人が英語が得意になっていくように、好きなことと得意なことには一定の相関性が存在する。「これをしていると時が経つのを忘れて熱中してしまう」こういうものは、「好き」と「得意」が重なる仕事になり得る。
2. ニッチで小さい分野で一位を目指す
パラレルキャリアではニッチで小さな分野で一位を目指すと成功しやすい。ニッチな分野とは、ニッチな仕事、ニッチな商品・サービス、ニッチなエリアなどのことだ。
ニッチな仕事は組み合わせでできることが多い。例えば投資に詳しい人がいて、更にWebライティング技術があれば、「投資 x Webライティング」という形でブログで情報発信をすることで広告収入やアフィリエイト収入を得ることができる。スペイン語と動画編集が得意であれば、Youtubeでスペイン語のレッスン動画を配信し収入を得ることもできる。
ニッチな商品・サービスとは、それ自体に希少性のあるものだ。例えば、日本においてスペイン語やポルトガル語を話せる人は少ない。それでも、日本全体を探せばこれらの言語を習得したい人は大量に存在する。検索機能のあるWebを使えば、そういったターゲットに対してピンポイントに営業・マーケティングをかけることができるので、自分でも驚くほどの成果が出ることが多い。
ニッチなエリアとは、場所のことだ。日本でまだあまり注目されていない地方や、海外のマイナーな国の人をターゲットにして仕事をするだけで、成果は大きく変わってくることが多い。
このように、できるだけターゲットや商品を絞り込んでその分野で一位を取ることが、パラレルキャリアで収入を得るためには重要な戦略となる。
3. 一点集中する
パラレルキャリアというといきなり複数のこと、複数の領域で仕事を始めようとする人がいるが、まずは一点集中をすることが効率的だ。人間は使える時間が限られている。より早く成果を生み出すなら、まずは自分の持つリソースを一点に集中させることが良い。
例えば英語レッスンの動画配信でパラレルキャリアをスタートすると決めたら、まずはそこで最低2.3万円は収入を作ろう。一定の収入を得ることができるようになったら、そこで得たノウハウを用いて、今度英語ではなく別の動画配信をする等するのが効率的だ。
多数の分野で成功を収めているパラレルワーカーは、ある一つの分野で得たノウハウを別の仕事でも利用していることが多い。つまり、ノウハウを何もつかんでいない状態で、闇雲にいろいろなことに手をだすのは、時間と労力ばかり消費し、成果につながらないことが大半なのだ。
まずは一点集中。そこで一定の成果を出せたら、そのノウハウを利用しながら事業を広げていくと良い。
4. 差別化する
その上で、他者と差別化ができれば強い。たとえば、世の中には大量の人材会社が存在するが、村上社長率いるリブセンスという会社のエピソードはまさに差別化で成功した事例だ。
人材業界にはリクルートという大ボスが存在しており、他の人材企業はどこも「追いつけ追い抜けリクルート」でしのぎを削り合っている。その中、リブセンスは従来の業界構造とは異なる「成果報酬型の広告モデル」を使用した。
広告を掲載し、採用が確定した時点で初めて企業は費用を支払う仕組みで、それまでの広告枠に対して費用を払うビジネスモデルと差別化したのだ。その結果、リブセンスは数ある人材会社の中から急成長を実現し、村上社長は史上最年少で東証一部に上場を実現した社長となった。
これは少し規模が大きい例だが、やることは同じことだ。小さなことでも良いので、競合がやっていないことをやってみる。その中で効果のあるものを取り入れることで、自分ならではのビジネスモデルはできてくるものだ。
パラレルキャリアを始めよう
以上がパラレルキャリアで副業収入を得るための4つの戦略だ。パラレルキャリアは言葉以上に大変だ。使える時間は限られるし、頭を使うことも多い。それでも、パラレルキャリアが軌道に乗ってくると、自分の人生を自分でコントロールする感覚が芽生えてくるものだ。この自分の人生を自分でコントロールする感覚は、普通に会社員として毎日仕事をしていると見失いがちな点だ。
一度しかない自分の人生を自分らしく生きるために、パラレルキャリアをスタートしてみてはいかがだろうか?なお、会社には就業規定があり副業自体を禁止しているところもあるのでまずは規定を確認しよう。副業がOKな会社も多く出てきているので、副業OKな会社に転職し、パラレルキャリアをするのも一つのキャリアプランである。
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リクナビNEXTに登録をすれば、副業OKな求人のスカウトをもらうことができるため、していなければまず登録しよう。実際に僕自身も副業OKな会社に転職した。会社員をしながら副業ができるようになると、人生の選択肢は大きく広がる。
一度しかない人生、古い体質の企業にいては勿体ない。一人でも多くの人が、自分らしく働くことを認めてくれる会社で、自分らしくパラレルキャリアを実現していけることを願っている。